岡崎市の病院,脂肪腫切除手術による神経損傷事故で和解
「岡崎市は20日、岡崎市民病院で行った同市に住む60代の男性の脂肪腫切除手術で、肩を動かす神経を傷付けたとして、和解金115万円を計上した予算案を、9月1日開会の市議会9月定例会に提案すると発表した。
市民病院によると、男性は2012年7月18日、左の首にできた脂肪腫を切り取り、術後、左肩が上がりづらくなった。・・・」
脂肪腫摘出手術による神経損傷はときどきあります.脂肪腫と神経の位置関係が問題です.回避可能と考えられるケースもあれば,回避不可能と考えられるケースもあります.医療事故の賠償金額は,治癒した場合と治癒しなかった場合で異なりますし,説明義務違反か診療上の過誤かによっても異なります.
神経損傷で100万円程度の賠償金額が相当な場合,弁護士に委任したほうが適切な証拠を集めることができる点では有利なのですが,証拠収集等の実費と弁護士費用を引くとご本人に残る金額が少なくなってしまいます.神経損傷の過失・因果関係・損害の立証は容易ではありませんので,手術の合併症と考えられる神経損傷が残った場合,過失の有無にかかわらず,一定の補償を受けられるシステムがあるとよいと思うのですが...
谷直樹
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