医師の病院への請求を棄却した東京地裁判決に添付された労働時間一覧表に計算ミス12か所
「原告の61歳の男性医師は、脳出血で倒れ、勤務先の病院に賠償を求める裁判を起こしています。
東京地方裁判所は、ことし4月に訴えを退ける判決を言い渡しましたが、原告側が控訴して判決を確認したところ、根拠となった労働時間の一覧表に単純な計算ミスが12か所見つかったということです。
倒れる前の1か月間の残業時間が、この判決では実際よりも2時間余り少なく、およそ57時間と認定されているということで、原告側は、「残業が60時間になるとストレスが強くなるという医学的な研究があり、計算ミスは結論に影響を及ぼした可能性がある」として、東京地裁に判決の訂正を求める申し立てをしました。
原告側の代理人を務める川人博弁護士は「あまりにもずさんで司法に対する国民の信頼を損なう」と話しています。」
一覧表12か所の誤りのため26か所に間違いが派生し,曜日なども3か所誤っていたとのことです.
エクセルを使わなかったのでしょうか?
エクセルは,プリントすると行の一部が隠れることがあり日本語との相性があまりよくないのではないかと思いますが,表計算にはとても便利です.
判決には,一般の方が考える以上に,計算違い,誤記その他これらに類する明白な誤りがあります.民訴法第257条第1項は,「判決に計算違い、誤記その他これらに類する明白な誤りがあるときは、裁判所は、申立てにより又は職権で、いつでも更正決定をすることができる。」と規定しています.「いつでも」ですから,控訴審に係属していても,判決が確定していても更正決定ができます.
谷直樹
ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
↓

にほんブログ村 」