大学病院,30年前のガーゼ遺残事故を公表
「このたび,他院において手術を受けられた患者さまの体内からガーゼが発見され,本院において30年前に手術を受けられた際に体内遺残したものであることが判明しました。
1 患者さまは本県在住の80歳代の男性で、他院で貧血の精査を行った際に、胃に腫瘤があることがわかり、摘出手術を受けられました。摘出された腫瘤からガーゼがみつかり、その旨、本院に連絡がありました。患者さまは本院で30年前に胃の手術を受けられていますが、これまでガーゼの遺残による症状はとくになかったとのことです。
2 本院では直ちに医療事例審議委員会を開催して、調査・検討を行いました。患者さまは他に同部位の外科治療を受けられたことはないことから、本院での手術の際に体内にガーゼが遺残した可能性が高い、という結論になりました。
3 すみやかに患者さまとご家族に事実を説明し謝罪しました。
4 現在は手術中の異物遺残への対策は確立しており、手術で使用したガーゼの数と、回収したガーゼの数が一致することを、手術中に繰り返し確認し、遺残がないように努めています。さらに、X線不透過のガーゼを用いて、手術後にX線撮影を行い遺残がないことを確認しています。しかし、患者さまが手術を受けられた当時、本邦ではこのような遺残防止対策はまだ普及していませんでした。
5 今後は、現在行っている遺残防止対策を確実に実施し、再発防止に努めてまいります。」
ガーゼ遺残事故は結構多いです.過失については争いがありませんが、賠償額の算定に争いがある場合があります.
谷直樹
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