大学病院,左右の眼内レンズ発注を取り違え,確認を怠り,白内障手術実施
「本院において、両眼の白内障手術を行った際に、度数が異なる左右の眼内レンズを取り違えて挿入してしまい、再手術を必要としたという事故が発生しました。
1 患者さまは、本県在住の80歳代の女性で、両眼の白内障手術を左右それぞれ別の日に施行しました。左眼は術後経過が良好だったため、左右の取り違えに気付きませんでしたが、続いて行った右眼の術後に患者さまから見え方が悪いとの訴えがあり、左右の取り違えが発覚しました。右眼のみ再手術を行い、患者さまはすでに退院され、外来で経過観察を行っています。
2 本院においてすみやかに医療事例審議委員会を開催し、原因の究明を行い、対策を検討しました。調査検討の結果、度数が異なる左右の眼内レンズを一緒に発注する際に、コミュニケーションエラーから、左右が間違って業者に伝わっていたことがわかりました。また、2回の手術とも、挿入を計画していた眼内レンズと、実際に準備した眼内レンズの照合確認が不十分だったことも判明しました。
3 これらの内容につきましては、患者さまご家族に説明するとともに謝罪しました。
4 今後は、挿入を予定している眼内レンズの種別等が正しく業者に伝わったことを業者からの返信で確認するとともに、手術の際にはカルテの情報に基づいて、挿入を予定していた眼内レンズと、実際に準備した眼内レンズの照合確認を徹底することで、再発防止に取り組んでまいります。」
昨年5月にも,神戸市の病院で70代の白内障患者に右目と左目のレンズの度数を逆にして眼球内に取り付ける医療事故が起きています.このときは,眼科医が手術前の検査結果を電子カルテに記入する際、レンズの度数を左右逆に記載した単純ミスによるものでした.
左右の取り違えを防止するためには,確認を徹底することが必要です.
谷直樹
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