C型肝炎治療薬「スンベプラ」「ダクルインザ」の併用療法と因果関係が否定されない肝不全により1人死亡
肝機能が低下している肝炎患者用いるC型肝炎治療薬により,肝機能障害,肝予備能低下があらわれ肝不全に至ることがあり,死亡の危険もある,というわけです.
添付文書は,《使用上の注意(下線部追加改訂部分)》が改訂されました.
「[重要な基本的注意]
肝機能障害,肝予備能低下があらわれ,肝不全に至ることがあるので,投与開始12週目までは少なくとも2週ごと,それ以降は4週ごとに肝機能検査を行うこと。肝機能の悪化が認められた場合には,より頻回に検査を行い,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
また,肝酵素上昇の有無にかかわらず,黄疸,腹水,肝性脳症等を伴う肝不全があらわれることがあるので,患者の状態を十分に観察し,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
[副作用(重大な副作用)]
肝機能障害,肝不全:ALT(GPT)増加,AST(GOT)増加,血中ビリルビン増加,プロトロンビン時間延長,アルブミン低下等があらわれ,黄疸,腹水,肝性脳症等を伴う肝不全に至ることがある。投与開始12週目までは少なくとも2週ごと,それ以降は4週ごとに肝機能検査を行うこと。肝機能の悪化が認められた場合には,より頻回に検査を行い,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。ALT(GPT)が基準値上限10倍以上に上昇した場合には,直ちに投与を中止し,再投与しないこと。」
医師が添付文書に記載された肝機能検査を怠った場合・患者の観察を怠った場合は,基本的に注意義務違反が認められるものと考えられます.
谷直樹
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