東京地裁平成27年8月19日判決、性感染症に感染と虚偽の診断した医師に損害賠償命じる(報道)
「性病に感染している」とうその診断をされ、必要のない治療費を支払わされたなどとして、都内の男性が新宿区内のクリニックに損害賠償を求めた裁判で、東京地裁は、およそ50万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。
「ショックでしたよ。人に言えるものでもないですし」(男性〔40代〕)
19日午後、東京地裁に向かう40代の男性。男性は、おととし、東京・新宿区の「新宿セントラルクリニック」で“血液検査の結果、性病に感染している”と診断されましたが、別の病院を受診したところ“性病には感染していない”ことが判明。
男性は「クリニックが血液検査の基準値を改ざんし、うその診断をした」として、院長を相手取り慰謝料など、およそ250万円の賠償を求める訴えを起こしていました。
19日の判決で、東京地裁は、男性は性病にり患していなかったとした上で、「故意による詐欺行為で悪質。男性が必要のない通院および薬の服用を余儀なくされた」として、院長に、およそ49万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。
「声をあげて良かったと思います」(男性〔40代〕)
「患者の性病という分野の羞恥心につけ込んだ極めて悪質な医療詐欺。同種の被害を止めるためには今日の判決は大きい」(男性の弁護士)
このクリニックをめぐっては、同様の被害を受けたとして別の男性2人も提訴していますが、今回の判決に対し、クリニック側は「診察中でコメントできない」としています。」
スポーツ報知「「性感染症に感染」虚偽の診断した医師に損害賠償判決(2015年8月19日)は、次のとおり報じました.
「性感染症検査の結果を偽って性病にかかっていると診断され、精神的苦痛や損害などを受けたとして都内に住む男性(46)が東京・新宿セントラルクリニックの林道也院長を損害賠償で訴えていた民事訴訟で19日、東京地裁は林院長に治療実費等約50万円を支払う判決を言い渡した。
男性は2012年10月に同クリニックで性病検査を受診。林院長は独自の検査結果用紙を作成し、男性に「クラミジア、ヘルペスに感染している」との虚偽の陽性結果を伝えた。その後、12月まで投薬を続けられたが、男性が同クリニックの判定基準が厚生労働省の数値と異なり、自身が陰性だったことを知り、14年9月に提訴した。法廷で林院長は「自分の判定基準の方が正しい」と主張。同様の検査結果を数千人に告知したという。
判決確定後、会見した男性は「病院が詐欺行為を働いていること、自分が性病ではなかったことが認められてうれしかった。ただ、今も被害者が増えている可能性がある。早く行政や警察が動いて、被害を食い止めてもらいたい」とコメントした。
現在、林院長は同様の訴えを2人から起こされている。新宿セントラルクリニックは診察中として、一切対応しなかった。」
本件に私は関係してませんが、たまたま前後の事件の関係で、判決の場面を傍聴しました.
担当は、医療問題弁護団の先生たちです.松井先生、服部先生、松田先生、三枝先生が原告代理人席にはいっていました.
医師によると数千人に告知したとのことですので、感染症ではないのに感性症と診断され投薬を受けた人が仮に3千人いたとすると、損害は3千人×50万円で15億円になります.本件は、刑事事件も視野にいれるべきものではないでしょうか.
谷直樹
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