新潟県の病院における看護師による入院患者への暴力行為
経過等は,次のとおりとのことです.
「(1)暴力を受けた患者さんは、治療上の必要から、四肢・胴の身体拘束の処遇を受けていた。
(2)身体拘束を日常生活上のため一時的に中断する場合は、原則として複数人で対応すべきところ、当該看護師が単独で、朝食のため両手の拘束を一時的に外した。
(3)その際、オムツが外れていたので、看護師が直している時に、患者さんから突然殴られ、反射的に殴り返した。
(4)当該看護師から、患者さんが急に起き上がったため、肘が当たりけがをしたと報告があったが、患者さんから話があり、当該看護師に確認したところ、虚偽の説明と暴力行為が判明した。」
再発防止策は,次のとおりです.
「(1)当該看護師に対しては看護師としての再教育を徹底する。
(2)患者さんの病状により衝動的な行動が予見される場合は、複数人で対応するという既存のマニュアルの徹底を図る。
(3)包括的暴力防止プログラムによる職員教育を徹底する。」
新潟県立精神医療センターでは,2011年7月,何者かが30代男性患者に対し腹部にペン等を押しつけて腹部打撲の傷害を負わせ,仰向けの状態で両足をつかんで床を引きずるなどして背部擦過傷の傷害を負わせ,時期は不明ですが同じ患者に肋骨などに10ヵ所の骨折を負わせた事件がありました.精神科病棟の暴力事件,は事件の特定・加害者の特定等事実の立証の壁があります.
マニュアルは遵守されなければ意味がありません.
事件から公表までがすみやかなことは評価できます.
なお,当事務所にも,医療従事者による暴力,暴言についての相談依頼がときどきありますが,それらについての相談は受けていません.専門的な医療・医学の知見を必要としない事件は医療専門ではない弁護士で十分対応できますので当事務所では取り扱っていません.当事務所は,専門的な医療・医学の知見を必要とする医療過誤事件のみを取り扱っています.
谷直樹
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