壊死性筋膜炎で提訴(報道)
「宮城県岩沼市の整形外科クリニックを受診した宮城県南の60代の主婦が両手足の指20本を切断したのは、医師が病状を正しく認識せず適切な処置が遅れたためだとして、主婦が2日までに、病院を運営する同市の医療法人に約4400万円の損害賠償を求める訴えを仙台地裁に起こした。
訴えによると、主婦は昨年11月、右脚が急に痛み出してクリニックを受診。医師は確定診断を下さず経過観察とし、主婦を帰宅させた。主婦は翌朝、激しい動悸(どうき)に襲われ、救急搬送先の別の医療機関が「壊死(えし)性筋膜炎」と診断した。主婦は次第に指先の血流が悪くなり、1カ月半後に壊死した両手足の指全てを切断した。
壊死性筋膜炎は病状の進行が速く、皮下組織の壊死につながる病気で、死亡率も高い。主婦は右足のかかとがひび割れており、細菌が侵入して発症した可能性がある。
主婦側は「症状から壊死性筋膜炎の恐れは十分考えられたのに、クリニックはよく似た別の病気を疑い、適切な医療機関に転送しなかった。初期診断が適切なら指の切断は防げた」と主張している。法人側は「訴訟に関するコメントは差し控える」と話している。」
これは,私が担当した事案ではありませんので皮膚の所見等詳細が分かりませんが,クリニック側が責任を否定し激しい争いになりそうな感じがします.壊死性筋膜炎は,進行が早く,診断が遅れると重篤な結果になる疾患ですので,皮膚科医なら壊死性筋膜炎を念頭においたと思いますが...
とはいえ,大病院へ転院させるか,帰宅させるにしても,皮膚が黒く壊死してきたら大病院へという説明があると,提訴はなかったでしょう.
谷直樹
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