弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

兵庫県の病院で,放射線科医のCT読影報告を確認せず(報道)

神戸新聞「2県立病院でCT画像確認ミス 兵庫県」(2015年12月11日)は,次のとおり報じました. 

「兵庫県は11日、県立がんセンター(明石市)と県立柏原病院(丹波市)で、コンピューター断層撮影(CT)の結果報告の確認ミスがあったと発表した。

 県によると、がんセンターでは神崎郡の60代女性が6月、過去の腎臓がんの経過観察でCT検査を実施。放射線科医がすい臓がんの可能性を指摘した電子カルテの報告を、担当医が確かめなかった。

 女性が9月に腸閉そくの治療で同センターを受診し発覚。現在は別の病院でがんの治療を受けているという。

 柏原病院では、丹波地域の50代女性が2、6月、厚生労働省指定の難病の治療でCT検査し、放射線科医が大腸の疾患を指摘していたが、担当医が報告を確認しなかった。7月に腸閉そくで救急搬送された。女性は10月に難病が原因で死亡。県によると、確認ミスとの因果関係はないという。

 県病院局は「今後は報告を別の医師と二重チェックするなど再発防止に努める」としている。(斉藤正志)」

放射線科医がいる病院では,CT検査の画像を,担当の医師と放射線科の医師が二重にみているはずです.
放射線科の医師のレポートが担当の医師の読影と異なるときは,話があるのが普通でしょう.

担当医が確認を怠ったのは,放射線科医の仕事を軽視していることになると思います.


谷直樹


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by medical-law | 2015-12-12 07:52 | 医療事故・医療裁判