千葉県がんセンター,体内に医療用ガーゼを残すミス(報道)
「千葉県がんセンター(千葉市)で昨年12月、腎がんの手術を受けた60代女性が、今年2月に再びセンターを訪れて腹痛や嘔吐などを訴え、体内に医療用ガーゼが残っていたため摘出手術を受けていたことが5日、関係者への取材で分かった。女性は腸閉塞になった可能性があるが、命に別条はないという。
センターは既に、県に医療事故として報告しているが、摘出手術から約2カ月たっても公表されていない。県の担当者は共同通信の取材に「患者側と相談し、今後発表したい」と回答。センター側は「担当者が不在で分からない」としている」
と報じました.
NHK等も同日朝,同様のニュースを流しました.
同日,千葉県がんセンターは,謝罪会見を行いました.
日本テレビ「ガーゼ体内に…レントゲン検査で発見できず」(2016年4月6日)は,次のとおり報じました.
「去年12月、千葉県がんセンターで、患者に手術を行った際、体内にガーゼを残すミスがあったことがわかった。
千葉県がんセンターによると、去年12月、60代の女性に腎臓がん摘出の腹腔鏡手術を行った際、体内に医療用ガーゼを残すミスがあったという。手術の翌日には、レントゲン検査を行ったが発見できなかったという。今年2月、女性が腸閉塞になり検査したところ体内でガーゼが見つかったということで、病院はガーゼの取り残しが腸閉塞の原因になった可能性があるとしている。ガーゼはすでに取り除かれ、女性は現在、回復傾向にあるという。
千葉県がんセンターでは7年前にも同様のミスを起こしていたが、公表しておらず、さらに2014年までに腹腔鏡手術を受けた患者11人が手術後、短期間で死亡するなど問題が相次いで発覚している。
千葉県がんセンター・永田松夫病院長「腹腔鏡下での死亡事故が相次いで起こった。現場の中で浸透した改革の意識なり、本当の意味の対策がまだまだだと反省している」
千葉県がんセンターは、再発防止に取り組むとしている。」
TBS「体内からガーゼ取り忘れ、千葉県がんセンター謝罪」(2016年4月6日)は,次のとおり報じました.
「腎臓がんの手術を受けた女性の体内に医療用ガーゼを残す医療ミスが発覚した千葉県がんセンターが、6日に会見し、謝罪しました。
「心よりおわび申し上げます」(千葉県がんセンター)
千葉県がんセンターなどによりますと、去年12月、腎臓がんで腹腔鏡手術を受けた60代の女性が、今年2月に腹痛などの症状を訴えたため、検査したところ、体内に医療用ガーゼが残っていることがわかりました。女性は腸閉塞を起こしていて、摘出手術を受けたところ、体内から長さ15センチ、幅3センチのガーゼが取り出されました。命に別状はないということです。
千葉県がんセンターは、腸閉塞とガーゼの因果関係はわからないとしていますが、体内に残ったガーゼで炎症反応が起きていたことがわかりました。ガーゼは腎臓の周りを見やすくするために入れたもので、担当医が1枚取り除くのを忘れたということです。
千葉県がんセンターをめぐっては、腹腔鏡を使った手術を受けた患者が11人死亡したり、検査結果を取り間違えて、直ちに手術の必要がない乳がん患者の乳房を切除したりするなど、問題が相次いでいます。(06日16:28)」
腸閉塞とガーゼ残置との因果関係は不明としていますが,ガーゼ1枚でも腸閉塞になり得ます.
腸閉塞についての責任を認めるべきではないでしょうか.
谷直樹
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