日本医療安全学会役員の「遺賊」発言
「最近、本学会の役員が「医療事故に遭われた遺族(賊)が求めているものは金と、医師・看護師への処罰であって、原因究明や再発防止は関係ない」との趣旨の問題発言を学術集会などの公衆の場で行っている、との指摘が学会の内外から届けられました。
本学会の理事会として、この発言はごく一部の活動事例を極端に全体へ歪曲したものでありであり、社会へ貢献する民主的な良識の学術団体としては不適切であり、容認しない、との結論に至りました。」
読売新聞 医療事故遺族を「遺賊」…医療安全学会の講演で」(2016年8月27日)は,次のとおり報じました.
「関係者によると、問題の発言があったのは、同学会が今年3月に東京都内で開いた学術集会の講演。登壇した男性は「遺賊が求めているのは金と、医師・看護師への処罰であって、原因究明や再発防止は関係ない」などと話し、スライドにも同様の表現があったという。」「発言したとされる男性は取材に対し、「いわゆるモンスターペイシェント(理不尽な要求を繰り返す患者)を指したもので、現実にそういう人はいる。不適切な発言とは思っていない」と話した。学会のサイトによると、男性は代議員として名を連ねている。」
医療事故で亡くなった方の遺族が医療事故の原因究明・再発防止のために医療事故調査制度をより良いものにしようとして活動しています.
ところが,それをなぜか不愉快に感じる人が一部にいるようで,誹謗中傷を聞くことがあります.
「遺賊」発言が,「理不尽な要求を繰り返す患者」を指すものではなく,医療安全のために活動している遺族を指すことは,「いぞく」という発音からも明らかです.
なお,医療事故の中には,医療過誤として賠償責任を負うものが含まれています.そのようなものについて,賠償を求めるのは理不尽なことではsなく,正当な権利の行使です.
谷直樹
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