最高裁判所裁判官菅野博之氏の就任会見
「最高裁判事に5日付で就任した前大阪高裁長官の菅野博之氏(64)が、最高裁で記者会見した。「事件一つひとつに、人の人生や会社の命運がかかっている。それぞれの立場に共感を持ってものを見ないといけない。それは最終審であっても同じだと思う」と抱負を語った。
印象に残った最近の裁判を問われると、認知症の男性が列車にはねられて死亡した事故で、介護していた家族に損害賠償責任はないと判断した今年3月の最高裁判決を挙げた。菅野判事は「国民の間でも議論が成熟していない、難しい課題が裁判所に持ち込まれる時代になってきている。期待、ニーズに負けないように裁判所も質をアップしていかなければならない」と述べた。
菅野判事は、同じく裁判官出身で8月24日に定年退官した千葉勝美氏の後任。北海道出身で東北大卒。1980年に裁判官に任官し、水戸地裁所長や東京高裁部総括判事などを務めた。」
産経新聞「「国民目線で裁判の質アップを」 菅野最高裁判事が就任会見」(2016年9月5日)は,つぎのとおり報じました.
「「国民の間で議論が煮詰まっていない案件も裁判になるなど、世の中が(裁判に)求める質がどんどん上がっている。国民目線で質のアップを日々考えていかなければならない」と抱負を語った。
さらに、「1人の経験、知識には限度がある。世の中のいろんな意見を吸収し、ベターな結論を導き出したい」と述べ、複雑化する訴訟に対応するとした。」
裁判官のレベルアップが課題という認識は,最高裁判所長官,最高裁判所裁判官共通の認識のようです.ちなみに菅野博之氏は札幌南高校で同学年でした.高校の先輩には香城敏麿氏(司法修習12期)がいますが,福岡高裁長官で退任しています.
谷直樹
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