赤ちゃんの急死を考える会,「『保育死亡事故』防止のための緊急提言」
「保育施設で子どもを亡くした遺族らでつくる「赤ちゃんの急死を考える会」は12日、相次ぐ死亡事故を防止するための緊急提言を国へ提出しました。重大事故の原因となる「うつぶせ寝」の禁止を徹底し、子どもが睡眠中の部屋を保育者不在にしないよう求めました。
同会によると、2015年9月からの1年間で8件の死亡事故が保育施設で起きており全員が0~1歳児です。うち6人は睡眠中に心肺停止で発見され、搬送先の病院で死亡が確認されています。
同日都内で会見した同会の小山義夫副会長は、うつぶせ寝で、子どもが寝ている部屋に保育者がいないなど「共通した状況で事故は起きている」と指摘。要望した「2点を守るだけで死亡事故は減らせると確信している」と話しました。
寺町東子弁護士は、国が定める保育士の配置基準を満たしている施設でも多くの死亡事故が起きているとして、基準の見直しを強調。保育所への抜き打ちの立ち入り調査の義務化も必要だと訴えました。
保育事故をめぐっては今年3月、国は事故防止のガイドラインを発表。しかし「周知されていない」「人員不足で徹底できない」といった声が、保育現場などからあがっています。」
赤ちゃんの急死を考える会の「『保育死亡事故』防止のための緊急提言」は,次の内容です。
「9月3日付けの新聞等報道で、新たに2件(千葉県君津市の認可外施設、東京都板橋区の認可保育園)の保育死亡事故が生じていたことがわかりました。詳しい状況や原因は明らかにされていませんが、それぞれ0、1歳児が睡眠中に心肺停止状態で発見され、搬送先の病院で死亡が確認されています。
当会が把握しているだけでも、2015年9月からの1年間に同様の事故が6件起こっています(資料1)。睡眠中の乳幼児心肺停止事例には共通した状況があり、中でも特徴的なものとして【子どもがうつぶせ寝の状態であった】【子どもが寝ている部屋に保育者が(一定時間)不在であった】ことがあげられます。
今年3月に通知された「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン」には、『1事故の発生防止(予防)のための取組み(1)安全な教育・保育環境を確保するための配慮点等』として、【仰向けに寝かせること】【何よりも、一人にしないこと】【寝かせ方に配慮を行うこと】【安全な睡眠環境を整えること】が明記されています。それにもかかわらず、未だに保育の現場ではうつぶせ寝が行われており、長時間に渡って保育者の観察がないなどの状況下で、死亡事故が起こり続けています。
「保育現場が大変」「保育士が足りない」等の状況があることは承知しておりますが、“あずかっている子どもの命と安全を守ること”は保育の最低条件です。これ以上の重大事故を防ぐためにも、認可・認可外問わず全ての保育施設や事業に国の責任で以下の2点を緊急に周知徹底していただくことを望みます。
・0~1歳児は絶対にうつぶせに寝かせないこと(寝返りした場 合も仰向けにする) │
・子どもが睡眠中の部屋を保育者不在にしないこと
「弁護士寺町東子が行く」に,このときの意見交換について書かれています.
保育施設での死亡事故(保育死亡事故)の7割は午睡中の死亡なので,0-1歳児の午睡中の①うつぶせ寝と、②保育士不在を無くせば,保育死亡事故の7割は無くせるとのことです.
具体的な手段として,次の4点が書かれています.
手段1 保育施設への午睡中の抜き打ち立入調査(さいたま市方式)
手段2 立入調査時の保育士の欠員/不在・午睡中の状況に関する指摘事項の公表
手段3 1歳児の保育士(保育者)配置基準を3:1に上乗せする
手段4 以下の2点を周知するポスターを午睡室内に張り出すよう各施設に配布
・0~1歳児は絶対にうつぶせに寝かせないこと(寝返りした場合も仰向けにする)
・子どもが睡眠中の部屋を保育者不在にしないこと
このような提言が確実に実行されることを期待いたします.
谷直樹
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