和泉市の産婦人科医院の痛分娩事故で妊婦が死亡,医師を書類送検へ

「ことし1月、大阪・和泉市の産婦人科医院で、「無痛分べん」で出産した31歳の女性が意識不明になり、その後、死亡していたことがわかりました。
警察は、女性が呼吸不全になった際に、医師が人工呼吸などの十分な対応をしなかったとして、業務上過失致死の疑いで書類送検する方針です。
捜査関係者などによりますと、ことし1月、大阪・和泉市の産婦人科医院「○○レディスクリニック」で、31歳の女性が、麻酔で陣痛の痛みを和らげる「無痛分べん」で出産中に意識不明の状態になりました。
赤ちゃんは無事に産まれましたが、女性は、およそ10日後に低酸素脳症で死亡したということです。
これまでの捜査で女性は、59歳の院長が背骨に局所麻酔の注射をした際に容体が急変し、呼吸不全になったと見られることがわかったということです。
警察は、人工呼吸を続けて体の状態を回復させるなどの十分な対応をしなかったとして、近く院長を業務上過失致死の疑いで書類送検する方針です。」
「厚生労働省の研究班の調査では平成20年の時点で全国およそ250の施設が無痛分べんを実施していたということですが、陣痛の痛みを感じずに、出産できることなどから、妊婦の間で人気が高まっていて、ここ数年でさらに増えていると見られます。
一方、麻酔をかける必要があることから、副作用には細心の注意が必要だとされています。無痛分べんでは背骨の中に注射をするなどして局所麻酔をかける「硬膜外麻酔」と呼ばれる方法が一般的です。
硬膜外麻酔は、一般の産科の医師でも行うことが認められていますが、麻酔科の専門医によりますと、誤って血管や脊髄などに麻酔薬を投与してしまうと意識を失って呼吸ができなくなるケースや血圧が急激に低下するケースなど深刻な合併症が起こるということです。
いずれも迅速に対応すれば回復するということで、麻酔をかける際には患者の変化を見逃さないよう細心の注意が必要だということです。」
無痛分娩が普及したこと自体はよいことですが,無痛分娩により異変が起きたとき適切迅速に対応できる産科医師・施設が少ないように思います.
谷直樹
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