弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

週刊現代,千葉の有力病院で、院長の手術後に「患者が連続死」の怪

日本の医療過誤の件数は把握されていませんが,医療過誤に基づく損害賠償が行われるのは,その中のごく一部だけ(氷山の一角)と考えられています.多くは,患者或いは遺族が,そもそも医療過誤の疑いをもつことなく,したがって医療専門の弁護士に相談することなく埋もれたまま終わっているからです.

週刊現代は,匿名の茶封筒が本年9月に届いたことから,取材を行い,成田富里徳洲会病院の院長(取材当時)の手術について報じました.

週刊現代「千葉の有力病院で、院長の手術後に「患者が連続死」の怪」2017年12月23日号は,「このケースが恐ろしいのは、遺族は術前の見立ての甘さや手術が原因で患者の死期が早められたことをいまに至るまで知らない点だ。心ある医師が病院に無断でカルテをコピーし、本誌に送りつけなかったら、表沙汰にならなかった話である。そしておそらく、日本各地の病院で、手術の失敗、拙さが原因で亡くなっている患者は無数にいる。」と伝えています.

院長(取材当時)は,「Xさんの件では、術前診断の誤りによって手術が失敗した、死期が早まったという事実はないと考えています」と述べています.
今の段階で医療過誤と決め付けるのは早計でしょう.
結果として手術しなければ良かった,医師の技術が下手だった,というだけでは法的な「過失」があることにはなりませんし,過失と因果関係を証拠で立証しなければ医療過誤裁判は勝訴できませんが,辞めた医師の発言等に鑑みると,この件は手術の適応,適否について,第三者委員を含む事故調査委員会を設け,調査したほうが良いのではないでしょうか.


谷直樹

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by medical-law | 2017-12-27 08:44 | 医療事故・医療裁判