弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

公立西知多総合病院,伝達ミスで結腸がんの発見が7カ月遅れた事案について500万円で示談

中日新聞がん発見遅れ慰謝料500万円 西知多総合病院(2018年5月31日)は,次のとおり報じました.

「愛知県東海市の公立西知多総合病院は31日、放射線科のコンピューター断層撮影(CT)で「S状結腸がんの疑い」と診断された70代男性患者の主治医が、CTの診断報告書を読んでおらず、がんの発見が7カ月遅れたと発表した。病院は慰謝料として500万円を男性に支払う。

 病院によると、男性は2016年12月下旬、腹痛を訴えて救急診療センターを受診。約1週間の入院中、放射線科医がCT画像からS状結腸がんの疑いを指摘した診断報告書を作り、電子カルテに載せた。併せて印字して最初の受診先の救急に回した。だが、外科の主治医は診断報告書を読まず、紙の報告書も伝達ミスにより届かず、がんの診療は始まらなかった。

 男性は17年7月下旬に再び腹痛により受診し、S状結腸がんの進行による大腸閉塞で手術を受けた。病院側は、診断報告書が見落とされていたことを把握したが、男性が退院する8月下旬になって初めて男性側に説明した。

 男性は今年2月に希望して転院。診断報告書の見落としや、説明が遅かったことに不満を訴え、病院に損害賠償を求めていた。

 浅野昌彦院長は「このような事故が起き、誠に申し訳なく深くおわびします。再発防止に努めます」とコメントを出した。」


上記報道の件は,私が担当したものではありません.
がんの見落とし事件は,多いと思います.
適時に発見していればどうなったか,その損害評価はどのように考えべきか,患者側と医療機関側で意見が異なることも多いのですが,解決のためには誠意有る対応と或る程度以上の金額の賠償は必要と思います.

谷直樹

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by medical-law | 2018-06-03 16:14 | 医療事故・医療裁判