埼玉県立の病院,造血幹細胞移植の際の医療事故
埼玉県立がんセンターは,6月28日,60歳代女性の造血幹細胞移植の際の医療事故を公表し,外部の専門家を交えた医療事故対策委員会で、原因の究明と再発防止策を検討する,とのことです.
「経緯
造血幹細胞移植(※)のため、6月25日13時頃から末梢血幹細胞を採取する準備を始めた。
抗がん剤治療目的で左鎖骨下に留置してあったカテーテル(管)を末梢血幹細胞採取のための太いカテーテルに入れ替えようとしたが、うまく入らなかった。
次に左鎖骨上から挿入を試みたが、左側腹部痛の訴えがあったためレントゲン撮影を行った。
レントゲンでは左胸に異常所見(出血の可能性)があったが、脈や血圧などは安定していた。また、カテーテルがうまく入っていないことが確認されたので、改めて鼡径部(足の付け根)からカテーテルを挿入し、末梢血幹細胞の採取を進めた。
幹細胞採取の終了間際に全身状態が悪化し、蘇生を行うも同日19時51分に死亡した。
※造血幹細胞移植とは
多発性骨髄腫の原因となる骨髄腫細胞を抗がん剤で死滅させた後、あらかじめ採取しておいた自分の造血幹細胞(血液をつくる細胞)を戻す(移植する)ことにより、正常な造血機能を回復させる治療」
報道の件は私が担当したものではありません.
出血の疑いがある以上,血圧等が安定していても,出血の有無,箇所を調べ対処する必要があると思います.
調査で事故原因,問題点が解明されることを期待します.
谷直樹
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