腹部大動脈瘤の手術で癒着していた別の血管が裂けて出血死した事案で3680万円和解(報道)
」(2019年2月14日)は次のとおり報じました.
「3年前、延岡市にある県立延岡病院で、男性患者が腹部の手術を受けた際、大量に出血し死亡しました。
県は出血を止める処置に過失があったとして、遺族におよそ3700万円の賠償金を支払うことで合意しました。
県によりますと、平成28年6月、県立延岡病院で、当時60代の男性が腹部の大動脈にできた「こぶ」を取り除く手術を受けた際、大動脈と癒着していた別の血管が裂けて大量に出血し、翌日、死亡しました。
手術をしていた医師は出血を止めようとしましたが、どこから血が出ているのかわからなかったということです。
県は、出血で見づらくなる前に正面から腹部を切開し直せば、出血箇所を見つけられた可能性があったのに、そうした処置が遅れたことに過失があったとしています。
県は、遺族に3680万円の賠償金を支払うことで合意したということで、県議会に諮ることにしています。
病院の院長は「誠に残念で申し訳なく思っております。事故を重く受け止め、良質な医療が提供できるよう診療に万全を期したい」とコメントしています。」
上記報道の件は,私が担当した事件ではありません.
出血で見づらくなる前に正面から腹部を切開し直せば出血箇所を見つけられた可能性があったのにそうした処置が遅れたことに過失があったという認定は,本件に限らず出血事故の過失を検討する際に参考になります.
谷直樹
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