弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

第3回妊産婦に対する保健・医療体制の在り方に関する検討会

2019年4月17日「第3回妊産婦に対する保健・医療体制の在り方に関する検討会」が開催されました.
2019 年3 月20 日~3 月29 日に行われた「妊産婦の医療や健康管理等に関する調査」の以下の結果概要が報告されました.

【対象】
回答者の年齢別の割合は、30~34歳が36.0%と最も多かった。また、回答者の80%が妊娠中であり、残りの20%が出産後であった。
約63%が「かかりつけ医はいない」と回答した。約52%が妊娠中に妊婦健診以外の目的で診療を受けていた。


【産婦人科受診】
妊娠中の産婦人科への受診回数(妊婦健診を除く)は平均約3回であった。妊娠中の産婦人科以外の診療科への受診回数は平均約3回であった。
妊娠中の産婦人科への受診理由は、妊娠に直接関わる症状(つわりなど)が最も多く、妊娠中の産婦人科以外の診療科への受診理由は、感染症状(熱、せき、たんなど)が最も多かった。


【産婦人科以外の受診】
産婦人科以外の受診先は、内科、歯科・歯科こうくう外科・耳鼻いんこう科の順であった。産婦人科以外の受診に当たり、約60%は妊娠前からのかかりつけを受診した。
回答者のうち、約15%は、産婦人科以外の診療科にかかろうとしたとき、他の医療機関への受診を勧められたことがあった。また、約18%は、産婦人科以外の診療科を受診した際に、産婦人科も受診するよう勧められたことがあった。
産婦人科以外の診療科を受診した回答者のうち58%は、産婦人科以外の医師から産婦人科の主治医に対する情報提供等はなかったと回答した。
産婦人科以外の診療科を受診した回答者のうち、約88%は、「気配りが不十分と感じた経験はない」と回答した。また、回答者全体のうち約81%が「説明文書を手渡して説明を行うことが大切」と考えている。
出産後1年以内の産婦人科以外の受診先は、内科、歯科・歯科こうくう外科、耳鼻いんこう科の順に多かった。受診理由としては、感染症状が最も多かった。
出産後1年以内の産婦人科以外の診療科の受診時に、「気配りが不十分と感じた経験はない」と回答した人は約85%であった。また、回答者全体のうち約76%が「説明文書を手渡して説明を行うこと」が大切と考えている。


【薬局】
薬局において、「気配りが不十分と感じた経験はない」と答えた回答者は、全体の約70%であった。また、薬局での対応について、「妊娠や授乳に気を配って薬の説明をすることが大切」と考える妊婦は全体の約62%であった。

【妊娠前の健康管理】
妊娠前の健康管理で気をつけていたこととしては、「葉酸を積極的に摂るようにする」が最多であった。妊娠中の健康管理で困ったこと等としては、「飲んでよい薬かどうか」が最多であった。

【妊娠中の保健指導】
妊娠中の保健指導について、全体として約50%程度の回答者が「指導を受けて満足している」と回答しており、その中で、「出産・産後の準備についての指導」が最も多かった。

【産後健診等】
産後健診の平均受診回数は、出産後1~2週の期間で0.8回、3~5週で1.0回、6週以降で0.5回であった。出産後の健康管理で困ったこと等については、「授乳に関すること」が最も多かった。
出産後の健康管理に関する支援として、サービスを受けて気に入ったと答えたサービスとしては、「産後健診」、「専門家による産婦訪問・新生児訪問」の順に多かった。



谷直樹

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by medical-law | 2019-04-18 02:17 | 医療