弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

未滅菌の器材が手術に使用された事故

さいたま赤十字病院院は,2019年5月26日,「未滅菌の器材が手術に使用された事故について」を発表しました.

経過は次のとおりです.

「10月25日夜、清拭法など器材に応じた消毒を施した後、さらに洗浄乾燥し最終段階として行うべき滅菌処理のための高圧蒸気滅菌器のスタートボタンを押し忘れ、翌日に滅菌が完了しているものと思い込み取り出してしまいました。これらの器材が未滅菌であることに気づかないまま、10月26日の一部の手術に使用してしまいました。同日14時頃、高圧蒸気滅菌器の運転記録がなかったことからこの事実が発覚いたしました。2.対象患者様は、7名であることが特定されました。3.対象物品は、開創器など16品です。」<br>

原因は次の3点とのことです.

「(1)高圧蒸気滅菌器の作動スイッチの入れ忘れがありました。
(2)滅菌完了と思い込み、確認をしないまま、高圧蒸気滅菌器から器材を、手術室に移動しました。
(3)手術室内に於いて、滅菌バッグの滅菌済インジケーターを確認せず、使用してしまいました。」


再発防止策は次の7点です。


「(1)滅菌完了時にこれを確認し器材を取り出す手順が明確になるように高圧蒸気滅菌器に表示しました。
(2)滅菌業務委託業者の標準作業手順書(高圧蒸気滅菌装置)を改訂し、実施しております。
(3)高圧蒸気滅菌装置操作手順(滅菌運転時)および操作手順(滅菌取出し時)を改訂し、実施しております。
(4)滅菌物の払出し作業手順を改訂し、実施しております。
(5)当院中央滅菌材料室の手術室看護師向け洗浄・消毒・滅菌マニュアルを作成し、実施しております。
(6)滅菌バッグのインジケーターが滅菌済になっていることの確認について、声出し確認、指差し確認、タイムアウト時に全員で確認を行うように徹底しております。
(7)滅菌バッグのインジケーターについて、メーカー毎に表示や色に違いがあるため、滅菌バッグのメーカーを統一しました。」


谷直樹

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by medical-law | 2019-05-27 21:06 | 医療事故・医療裁判