弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

京田辺市の医院の帝王切開時の麻酔事故,京都地裁で和解(報道)

産経新聞「出産時の麻酔ミスで母子植物状態、夫らと産院が和解 京都地裁」(2019年9月27日)は,次のとおり報じました.
「帝王切開で出産しようとした際に、麻酔のミスで妊婦だった女性(40)と生まれてきた長女(3)がともに寝たきりの植物状態になったとして、女性の夫(39)らが、京都府京田辺市の医院「○○産婦人科」(平成29年に休院)に約3億3千万円の損害賠償を求めた訴訟が、京都地裁(藤田昌宏裁判長)で和解が成立したことが27日、分かった。和解は19日付。

 和解内容は非公表だが、原告代理人によると、医院側からの解決金と謝罪が盛り込まれているという。

 訴状などによると、女性は28年5月に同医院に入院。帝王切開での出産のため、医師から硬膜外麻酔を受けたが、直後に意識不明となり、首から下が動かない状態となった。長女も出産直後から意識不明で、脳に回復困難な損傷を受けたと診断され、夫らが損害賠償を求め提訴していた。

 同医院での出産をめぐっては、出産時に麻酔で痛みを和らげる無痛分娩(べん)の際に母子が重度の障害を負ったとして、他に1件の損害賠償請求訴訟が京都地裁で係争中。」



報道の件は私が担当した事件ではありません.
大阪高裁で1件和解が成立していますので,同医院の係争中の分娩時の麻酔事件はあと1件です.


谷直樹

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by medical-law | 2019-09-30 17:16 | 無痛分娩事故