弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

法の日

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10月1日は法の日です.

医療法第3章は「医療の安全の確保」を定めています.
第一節 医療の安全の確保のための措置
第二節 医療事故調査・支援センター


医療法の規定は,医師と患者が互いに信頼し協力しながらより安全な医療を実現していく修復的正義の実現を目指すものと考えられます.

「医療過誤法」という法律はありません.
医療過誤の被害者が損害賠償を求める根拠となる法律は民法です.

民法第415条(債務不履行)と民法第709条(不法行為)が根拠となります.

第415条 債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。
第709条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。


具体的な事案における「債務の本旨に従った履行」「責めに帰すべき事由」,」過失」「他人の権利又は法律上保護される利益」「よって」「損害」の解釈は,裁判例を参考に当該裁判所が行うことになります.
医療過誤裁判は,事実の認定と評価規範の認定の両輪からなり,裁判官にとって負担が大きい専門的分野になるのではないか,と思います.
医療過誤の分野では有名な最高裁判決があり,現在は安定期にあると言われることもありますが,医療の進歩に伴い,課せられる義務の程度がより高度化しています.
法の理念は正義と平等です.
医療訴訟における正義(修復的正義)は,医療過誤の被害者に補償と癒やしを,医療過誤の加害者には責任と贖罪意識を促し,それぞれの社会復帰をサポートするものと思います.
平等は,均衡,バランスと言い換えてもよいと思います.
医療訴訟における認定は困難な場合もありますが,正義と公平の観点から適正な解決が求められています.
そして正義と平等を実現する努力は,裁判官のみならず弁護士にも求められていると思います.

谷直樹

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by medical-law | 2019-10-01 03:58 | 司法