弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

国立病院機構、硬膜外麻酔事故で裁判上の和解(報道)

中國新聞「呉の医療過誤訴訟 和解が成立」(2019年10月1日)は次のとおり報じました.

「国立病院機構呉医療センター(呉市)の手術中のミスで脊髄を損傷し、左脚に障害が残ったとして、広島県出身で大阪府在住の40代女性が同センターに約7520万円の損害賠償を求めた訴訟が1日、広島地裁で和解した。女性の代理人によると、同センター側が和解金を支払う。金額は明らかにしていない。

 訴状などによると、女性は2010年7月に同センターで泌尿器の病気で手術を受けた。脊髄近くに麻酔薬を注入する「硬膜外麻酔」の際、注射針が脊髄に当たって傷つき、術後、左脚に痛みを感じるようになった。女性は現在も左脚に力が入らず、歩行時はつえが必要で、鎮痛剤など数種類の薬を服用しているという。17年2月に提訴。同センター側は医療ミスを認めていた。

 女性は「医療ミスによって仕事も十分できず、一生薬を飲まなければならなくなり、無念でならない。今後、このようなことのないよう研修、実習を重ねてほしい」としている。同センターは「コメントは差し控えたい」としている。(松本輝)」


上記報道の件は、私が担当したものではありません.
硬膜外麻酔により神経損傷は、①麻酔薬によるもの、②血腫によるもの、③硬膜外針によるものの3つがあります.③で起きることはほとんどないのですが、非愛護的な操作が行われた場合神経損傷が起き得る危険が高まります.硬膜外麻酔針が直接神経にあたることを完全に防止する方法はありませんが、神経にあたったときにそれ以上針を進めないなどの注意義務はあり、それにより神経損傷を回避ないし軽減することは可能と考えられています.


谷直樹

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by medical-law | 2019-10-02 00:59 | 医療事故・医療裁判