平成30年(2018)人口動態統計(確定数)
その要点は以下のとおりです.
「出生数は減少
出生数は91万8400人で、前年の94万6146人より2万7746人減少し、出生率(人口千対)は7.4で前年の7.6より低下した。
死産数は減少
死産数は1万9614胎で、前年の2万364胎より750胎減少し、死産率(出産(出生+死産)千対)は20.9で、前年の21.1より低下した。
死亡数は増加
死亡数は136万2470人で、前年の134万567人より2万1903人増加し、死亡率(人口千対)は11.0で前年の10.8より上昇した。
死因別にみると、悪性新生物<腫瘍>の死亡数は37万3584人(死亡総数に占める割合は27.4%)、死亡率(人口10万対)は300.7であり、前年と同様死因順位の第1位となった。
なお、第2位は心疾患、昨年第4位であった老衰が第3位となった。
年齢調整死亡率(人口千対)は男4.6、女2.5で、男は前年の4.7より低下したが、女は前年と同率となった。」
出生数は91万8400人で,死産数は1万9614胎です.死産とは,妊娠12週以降に死亡した胎児を出産することを言います.死産率が減少したのは,医学医療の進歩によるものでしょうか.
なお,死産について医療過誤を疑う方もいますが,死産の原因は様々で,原因を確定し難い場合も多く,予見し回避することが困難な場合も多く,裁判で医師の責任が認められ得るケースは少ないように思います.
「老衰」が3位になったのは,「成人肺炎診療ガイドライン2017」(日本呼吸器学会)以来,死亡原因を「誤嚥性肺炎」ではなく「老衰」とする医師が増えているためではないでしょうか.誤嚥性飛燕は嚥下能力の低下している患者におきるため,一部の例外を除いて,医療過誤としての責任を問うのが難しい事案が多いように思います.もっとも,静岡地裁令和元年9月19日判決は,肺がん患者が誤嚥性肺炎で死亡した事案で,総額1122万0116円が認めています.
谷直樹
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