弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

色見えで うつろふものは 世の中の 人の心の 花にぞありける

京都市山科区小野御霊町の隨心院(東西線小野駅下車)では,毎年12月4日に小町忌美心祈願法会が開かれます.
隨心院のサイトには,佐竹本三十六歌仙絵巻断簡の小野小町が載っています.
絶世の美人は後ろ姿です.
長い黒髪と着物が一体となって流れるような装飾な画です.
名作揃いの佐竹本のなかでも藤原仲文などと1,2を争うものでしょう.

古今和歌集には,小野小町の次の歌が収められています.


花の色は 移りにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに

思ひつつ 寝ればや人の 見えつらむ 夢と知りせば 覚めざらましを

うたた寝に 恋しき人を 見てしより 夢てふものは たのみそめてき

いとせめて 恋しき時は むばたまの 夜の衣を かへしてぞ着る

おろかなる 涙ぞ袖に 玉はなす 我はせきあへず たぎつ瀬なれば

みるめなき 我が身を うらと 知らねばや かれなで海士の 足たゆく来る

秋の夜も 名のみなりけり 逢ふといへば 事ぞともなく 明けぬるものを

うつつには さもこそあらめ 夢にさへ 人めをもると 見るがわびしさ

かぎりなき 思ひのままに 夜も来む 夢路をさへに 人はとがめじ

夢路には 足もやすめず 通へども うつつにひとめ 見しごとはあらず

海人のすむ 里のしるべに あらなくに うらみむとのみ 人の言ふらむ

今はとて わが身時雨に ふりぬれば 言の葉さへに うつろひにけり

色見えで うつろふものは 世の中の 人の心の 花にぞありける

秋風に あふたのみこそ 悲しけれ わが身むなしく なりぬと思へば

あはれてふ ことこそうたて 世の中を 思ひはなれぬ ほだしなりけれ

わびぬれば 身を浮草の 根をたえて さそふ水あらば いなむとぞ思ふ

人に逢はむ 月のなきには 思ひおきて 胸はしり火に 心やけをり


とくに
「色見えで うつろふものは 世の中の 人の心の 花にぞありける」 
は,人の心の花のうつろいを歌ったもので,純粋で深いと思います.



谷直樹

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by medical-law | 2019-12-05 01:22 | 趣味