弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

肺がんで死亡した患者の遺族が提訴(報道)


徳島新聞「がん患者に「胆石」と説明、約半年後死亡  遺族「適切診療怠る」と医療法人を提訴」(2019年12月4日)は,次のとおり報じました.

「肺がんを患った徳島県内の男性が抗がん剤治療を受けられずに死亡したのは、医師ががんの兆候を見逃して適切な診療や経過観察を怠ったためとして、男性の次女が阿南市の医院を運営する医療法人を相手取り、慰謝料など約100万円の損害賠償を求める訴訟を徳島地裁に起こしたことが3日、分かった。

 訴状によると、男性は2016年2月23日に背中の右側などの痛みを訴え、医院を受診。院長から「胆石がある」との説明を受け、鎮痛剤を処方された。3、4月の再受診でも対応は変わらず、5月に体調が悪化。小松島市の病院で検査したところ、肺がんと分かった。徳島市の病院で治療したものの、約半年後に亡くなった。

 男性は14年に肺がんを合併しやすいとされる間質性肺炎を患い、15年の血液検査で異常値が見られた。次女は「経過観察を適切に行っていれば早期発見できた可能性がある」と主張している。

 院長は「コメントできない」と話した。」


上記報道の件は私が担当したものではありません.
症状がでてくる段階では一般に肺がんは進行していますので,肺がん治療の約3か月の遅れが結果に影響したことの立証が困難な事案なので,約100万円の請求になっているのでしょうか.もし2014年のときの画像検査で肺がんが疑えるのであれば,請求金額は変わってきたと思います.2014年のときの画像検査で肺がんが疑えないが,間質性肺炎の経過観察(画像検査)を適正に行っていれば,肺がんの早期発見につながった,という主張なのでしょう.


谷直樹

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by medical-law | 2019-12-05 14:46 | 医療事故・医療裁判