小学校での「いじめと人権」がテーマの講演での弁護士の発言(報道)
弁護士ドットコムは,より詳しく事情を伝えています.
「講演で弁護士が「どういった行為がいじめに当たるか」と呼びかけたところ、児童から「暴言」という答えがあった。
その際に、暴言でなくても人を傷つけてしまう事例として、弁護士は「同性愛の方が、好きな人に告白したら、告白された相手がその内容をLINEに流してしまった。それで自死されたケースもあり、そういう言葉は選んで人を傷つけないようにしましょうね」と性的指向や性自認を本人の了解なく第三者に暴露する「アウティング」について紹介。
その流れで「同性愛者は100人に1人いると言われているから、この中にもいるかもしれません」といった発言が出たという。」
「「事前の弁護士と学校で行った打ち合わせでは、LGBTや同性愛について話すことは決まっていなかった。小学校5、6年生全員が理解しているような話題ではない。そこも踏まえて、発達段階に応じた心情などに配慮し、どう伝えたらいいかというのを話した上で、こうした話題は伝えていかなければならない」(市教委)」
つまり,日頃の授業でどこまで話しているかなどの打合せ不十分なまま,発達段階に応じた配慮が足りない発言がとびだしたことが問題になっているようです.
いじめ防止対策推進法第2条は,「この法律において「いじめ」とは、児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。」としています.つまり,従前の定義より広くなっています.
「好意から行ったが意図せず相手を傷つけた場合」もいじめにあたります.「もっと友達と積極的に話した方がいいよ。」という助言が苦痛を与えた例などがあげられています.
それを児童にどのように話すのかは,教員との綿密な打合せが必要です.
言葉は選んで人を傷つけないようにしましょう,というのは,実は結構難しいことです.
谷直樹
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