弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

大学病院,2005年に遺残したガーゼを摘出,再発防止策を示す

岡山大学病院は,令和2年2月5日,「岡山大学病院において発生した医療事故について」を公表しました.

「平成17年(2005年)に当院で手術を受けられた患者さんの体内に異物と疑われる物が見つかり,このたび,患者さんおよびご家族に状況を説明しご了解のもと,異物を摘出するための手術を実施いたしました。その結果,異物がガーゼであることが判明いたしました。
 患者さんご本人およびご家族の皆さまに多大なご迷惑とご心配をおかけしましたことに対して心よりお詫び申し上げ,再発防止策を徹底してまいりたいと思います。

ガーゼ残存の原因
 体内異物遺残防止対策については,使用する医療材料の増加などの理由で毎年見直しを行っています。開胸術,開腹術のガーゼカウントについては,平成17年(2005年)の事故発生当時も必須手順として行っていました。当院はカウントの不一致に気づいた時点でX線撮影にて点検する手順を遵守しており,今回も実施していましたが,異物の発見に至りませんでした。ガーゼ残存が発生した原因については,(1)当該部位周囲につながれたドレーンなど手術器具の陰影などの存在,(2)当時の単純X線診断はデジタル画像解析への移行期でフィルム現像での画像確認であり,画質の鮮明度も影響した—以上のことが考えられます。


再発防止策
 当院では,今回の事故を踏まえて医療事故等調査委員会を開催しました。今後は当院の体内異物遺残防止対策をより徹底するとともに,X線画像確認時にはたとえカウント数が合っていても,残存の可能性があるとの意識をもって確認作業を行うことを徹底し,再発防止に努めてまいります。

 【ガーゼカウントについて】
 ■手術開始前に器械出し看護師は使用するガーゼの枚数を確認する。外回り看護師もガーゼの枚数を確認して,器械出し看護師の枚数確認結果と照合する。
 ■追加で術野にガーゼを出すのは外回り看護師のみとし,カウント用紙にすみやかにそのことを記載する。空き袋は通し番号を記載して手術終了まで保管する。
 ■検体の乾燥予防にガーゼは使用しない。
 ■ガーゼカウントは体腔閉鎖前および体腔閉鎖後の最低2回,状況によりそれ以上の回数実施する。
 ■カウント結果については器械出し看護師と外回り看護師とで確認し,医師に報告した後にその結果をカウント用紙と看護記録に残す。

 【レントゲン撮影について】
 ■X線撮影のタイミングは,手術終了後の麻酔覚醒前(気管チューブ抜去前)とする。
 ■体内に異物残存のないことを外科医師,麻酔科医師,担当看護師で確認する。

病院長コメント

 患者さんご本人とご家族にご迷惑とご心労,そして,再手術というご負担をおかけしましたことに対して,心よりお詫び申し上げます。また,岡山大学病院で治療を受けられている患者さんやご家族の方々にご心配をおかけしていますことを重ねてお詫びいたします。
 病院長として今回の事態を重く受け止め,当院において同様の事例が再度発生しないよう,病院全体として再発防止に向けて最善の努力を積み重ねてまいります。今後とも,医療の安全確保に最善を尽くしてまいる所存でございます。」


上記の件は私が担当したものではありません.
ガーゼ遺残防止は確認の徹底です.

谷直樹

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by medical-law | 2020-02-12 12:48 | 医療事故・医療裁判