直近海外渡航歴がない千葉県の男性,死亡した神奈川県の義母,都内のタクシー運転手と中国への渡航歴がなく中国から来た人との接触もない和歌山県の医師が新型ウイルスに感染(報道)
NHK「新型コロナウイルス 千葉県20代男性の感染確認 直近渡航歴なし」(2020年2月13日)は,「今月2日に37度台の熱が出たあと、熱が上がったため6日にかけて県内の2つの医療機関を相次いで受診しましたが症状は改善せず、せきも出るようになったということです。さらに、今月10日に別の医療機関を受診し、その際に肺炎を起こしていることが判明したため入院して抗菌薬などによる治療が行われましたが、症状は好転しませんでした。このため、13日昼すぎから新型コロナウイルスの検査が行われ、感染が確認されました。」「発症する前の14日以内に海外への渡航歴はなく、肺炎患者との明確な接触も確認されていないということです。」と報じました.
NHK「新型ウイルス 東京都内の70代タクシー運転手 感染確認」(2020年2月13日)は,「男性は1月29日に発熱し、都内の医療機関を受診しましたが、症状が改善しないため、2月3日に再受診したところ、別の都内の病院を紹介されて、診察を受けたということです。その後、2月6日にこの医療機関に入院し、12日に検査を実施しましたが、特定の感染症と診断されなかったため、検体を採取しました。そして翌日の13日に、都内の地方衛生研究所で、新型コロナウイルスの検査を実施したところ、陽性であることが明らかになったということです。」と報じました.
感染経路は不明です.マスクを着用していたそうです.
NHK「新型ウイルス 和歌山県内 50代医師の感染確認」(2020年2月13日)は,「同僚の男性医師とこの病院に受診歴のある男性2人のあわせて3人が肺炎などの症状を訴えていて、県が感染していないか、検査しています。」と報じました.「医師は現在、別の医療機関に入院していますが、発症前の14日間、中国への渡航歴はなく、中国から来た人との明らかな接触も確認できていないということです。」と伝えました.
千葉県の男性と和歌山県の医師は,発熱後も勤務していました.症状がある人は勤務しない,勤務させない,ということを徹底しなと,感染を広げる可能性があるでしょう.
現時点で,クルーズ船の218人、検疫官1人、チャーター機での帰国者12人以外に20人の感染が確認されたことになります.
これらの感染確認報道からすると,すでに国内で新型ウイルスが或る程度広がっていることになるのではないでしょうか.
病院は新型コロナウイルスの検査,診断ができない状況ですので,軽症者が病院を受診することで結果的に感染を広げてしまいかねませんので,遠隔治療を充実活用することを呼びかけたほうがよいと思います.つまり,感染症専門の電話窓口で医師の遠隔診療を受け,対症療法の薬剤の処方をだし,自宅休養を指示することで,感染拡大を防止できるのではないか,と思います.入院した患者についても,新型コロナウイルス治療についての知見を集約した専門的医師からの助言,遠隔診療が有用と思います.重症化する患者が多数でることが予測されるのに,現実には新型感染症に対する日本の医療体制は脆弱ですので,限られた医療資源を有効に用いるように,患者,医師,医療スタッフを守ることが重要と思います.
政府がその気になるかは難しいですが,学級閉鎖のように日本中休みにすることができれば感染は終息するでしょう.今の政府の対応では残念ながら終息まで時間が相当のかかると思います.
【追記】
NHK「和歌山70代男性も感染確認 重症 「院内感染は考えにくい」知事」(2020年2月14日)は「和歌山県内で70代の男性が新型コロナウイルスに感染していることが新たにわかりました。症状は重いということです。この男性は、13日、感染が確認された50代の男性医師が勤務する病院に一時入院していましたが、和歌山県の仁坂知事は「この男性が入院したのは男性医師が自宅療養を始めてからなので、病院内で感染が広がったとは考えにくい」と説明しています。」と報じました.
NHK「新型ウイルス 北海道で50代男性感染確認」(2020年2月14日)は 「北海道に住む50代の男性が新型コロナウイルスに感染したことが確認されたと14日夜、北海道が発表しました。男性は肺炎の疑いがあり、現在も呼吸状態が改善せず、集中治療室で治療を受けています。北海道によりますと、男性は海外への渡航歴はないと話しています。北海道内で感染が確認されたのは2例目で、道は14日夜、対策本部会議を開き対応を協議しています。」と報じました.
NHK「新型ウイルス 愛知県で60代日本人男性感染確認」(2020年2月14日)は「厚生労働省によりますと、愛知県に住む60代の日本人男性が新型コロナウイルスに感染していることが新たに確認されました。男性は今月3日にかぜの症状が出たあと、今月8日に39度の発熱があり医療機関を受診しました。今月10日に再び受診した際に肺炎の兆候がみられ、13日ふらつきがあり、愛知県内の医療機関に救急搬送されて入院しました。そして検査の結果、14日新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。男性は先月28日から今月7日まで旅行でハワイに滞在し、8日以降は自宅で療養していました。飛行機に搭乗した際や外出時はマスクを着用していたということです。」と報じました.
NHK「新型ウイルス 神奈川県在住の自治体職員30代日本人男性感染」(2020年2月14日)は「厚生労働省によりますと、神奈川県に住む自治体職員の30代の日本人男性が、新型コロナウイルスに感染していたことが確認されました。男性は今月10日の午後3時ごろにクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で感染が確認された患者を病院に搬送していたということです。その日の夜に発熱し、14日医療機関を受診しウイルス検査を実施した結果、感染が確認されました。搬送時間はおよそ40分間で、この際、男性はゴーグルやマスクを装着していたということです。厚生労働省は、搬送から発熱するまでに数時間しかたっていないため、患者の搬送が感染の原因となった可能性は低いとしています。」と報じました.
NHK「新型ウイルス 国内で新たに日本人12人の感染確認」(2020年2月15日)は「新型コロナウイルスへの感染が拡大する中、15日に国内で新たに日本人12人の感染が確認されました。厚生労働省などによりますと、新たに感染が確認されたのは、いずれも日本人で、▽東京の40代から80代の男性6人と、50代と60代の女性2人 ▽和歌山の50代と60代の男性2人と、50代の女性1人 ▽愛知の60代の女性の合わせて12人です。また、新型コロナウイルスの集団感染が確認されたクルーズ船、「ダイヤモンド・プリンセス」で新たに67人の感染が確認されました。」と報じました.
NHK「新型ウイルス 感染拡大を前提にした対策必要 加藤厚労相」(2020年2月16日)は「
加藤厚生労働大臣は、NHKの日曜討論で、「これまでの状況とは異なっているという認識は示したが、どういう状況に来ているかは専門家に判断してもらわなければならない。特に高齢者や基礎疾患のある人に、適切なタイミングで受診してもらう環境を作っていきたい」と述べました。そして、16日夕方開く政府の専門家会議で、症状に不安がある人が、どういった時に医療機関を受診すべきかなどわかりやすい基準をまとめる考えを示しました。」と報じました.
谷直樹
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