大学病院,CT検査を受け肺がんの所見がみられれたが説明や精密検査を行わず経過観察しステージ4なった例で提訴(報道)
「訴えによると女性(50)は3年前、阪大病院でCT検査を受け肺がんの所見がみられましたが、担当医は説明や精密検査を行わず経過観察をすることにしました。
約1年後、女性は咳が止まらなくなり、阪大病院の別の医師から肺がんの疑いがあると初めて説明を受け、腫瘍を切除しましたがステージ4の末期の肺がんと診断されました。
女性は、担当医が漫然と経過観察をしている間にがんが進行したと訴え、担当医と阪大病院にあわせて約9000万円の損害賠償を求めています。
一方、阪大病院側は「標準的な診療レベルから逸脱するものではない」として医療ミスではなかったと主張しています。」
上記報道の件は私が担当したものではありません.
CT検査では肺癌の疑いを過剰に拾いあげることもありますので,とくに大きくなれば,精密検査(気管支鏡検査)を行うことなく,3~6か月後に再度CT検査を行い,比較して大きさや濃度に変化しないかをみるのが一般的だと思います.1年間をおいている間にステージ4になるのは普通ではないででしょう.
裁判の帰趨に注目したいと思います.
なお,肺癌患者は新型コロナウイルスに感染したら重篤化するリスクが高いでしょう.見ていてこちらが不安になる映像でした.相当強い気持ちで会見に臨まれたものと思います.
谷直樹
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