病床数不足に陥らないために
出張・旅行が控えられていることから,軽症者が入るところは確保されそうです.
軽症者が入っていた病床は空きましたが,重症者が増えていけば,不足になるかもしれません.すでに国立国際医療研究所病院は満床だそうです.
新しい病棟を急遽建てる必要があるのではないでしょうか.
また,退職した医療従事者が職場復帰する場合,協力金をだす仕組みを作る必要のあるのではないでしょうか.
ロイター「焦点:コロナ患者急増、病床削減計画見直しの可能性 政策の矛盾露わに」(2020年4月16日)は次のとおり報じました.

「昨年10月の政府の経済財政諮問会議。「来年9月までに、まず公的・公立病院の見直しを出していただく」ーー加藤勝信厚生労働相は全国の自治体を対象に、余剰病床の削減計画を提出するよう要請。民間議員からも「官民合わせて過剰となる約13万床の病床の削減が必要だ」とする提言が行われた。 」
「ところが、新型コロナウイルスの発生により病床をめぐる事態は急変する。厚労省は3月4日付の医政局長通知で、3月末までとなっていた病床削減計画の提出期限の延期を認めた。
通達では、新型コロナウイルス感染拡大防止のため政府がイベントなどの自粛を求めていることなどを理由に、地域医療構想における具体的対応方針の再検証等の期限について「改めて整理」するとしている。」
「私立大学病院に長く勤務していた国立病院の医師は「基本的に、病床は常に95%以上埋まっていないと病院の経営は成り立たない。感染症対策に空き病床を備えることは理想かもしれないが、病床の数に伴い感染症に対応できる医師・看護師を同時に備えて登録する必要があり、感染症が発生していない時にそうした余剰の医師を維持することは非現実的」と述べた。」
病床は常に95%以上埋まっていることではじめて経営が成り立つのであれば,その仕組み事態を変えるべきと思います.
今は,病床数を減らした病院に補助金がでる仕組みになっていますが,これを廃止し,感染症対策を施した病床を作った病院に補助金をだす仕組みを創るべきと思います.
東京新聞「コロナ病床数 政府過大公表 空きベッド数=対応病床扱い 自治体困惑」(2020年4月17日)は次のとおり報じました.
「新型コロナウイルス感染症を巡り、政府が対応できる病床数を実態より過大に説明していることが分かった。安倍晋三首相は国会などで、二万五千を超す病床を確保していると説明してきたが、病床の確保を担う都道府県が「めどが立った」としている数を足しても半分に届いていない。複数の県は「国に報告したのは空きベッドの総数でコロナ対応病床とは限らない」と反論する。」
安倍首相は,事実と異なる説明を行うことも多い政治家なのかもしれませんが,こと病床数の現状については事実を述べたほうがよいと思います.
病床数は,医療政策に左右されますが,医療は経営効率だけを求めればよい仕事ではありません.患者の安全と医療従事者の負担軽減も考えて医療政策を練るべきであり,病床不足に陥らないためには,余力のある医療体制を構築すべきと思います.
4月17日に東京都で新たに感染が確認されたのは201人でした.感染確認者累計は2794人となりました.全国では新たに533人の感染が確認sれました.
4月17日,東京都では7人,全国で15日の死亡が発表されました.死者は全国で累計220人となりました.
17日,私は銀行と郵便局へ行きました.共同受任の弁護士が資料を届けにに来ましたが,秒単位の滞在時間で帰りました.
谷直樹
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