弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

東京地裁,小児の心臓手術後の低酸素脳症,原因不明で請求棄却(報道)

読売新聞「「慶大病院の手術ミスで脳に障害」と訴えた賠償訴訟、請求棄却…東京地裁」(2020年5月29日)は次のとおり報じました.
 
「慶応大病院(東京)で2010年、心臓手術を受けた女児(9)が手術中のミスで脳に障害が残ったとして、女児と両親が病院を運営する学校法人「慶応義塾」に約2億円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁(中園浩一郎裁判長、桃崎剛裁判長代読)は29日、請求を棄却する判決を言い渡した。

 判決によると、女児は生後3か月だった同年12月、生まれつき心臓にあった穴を塞ぐ手術を同病院で受けたが、手術後、低酸素脳症を発症。寝たきりの状態となった。原告側は、医師らが手術中に脳内の酸素量を十分に確認しなかったことなどが原因だと主張したが、判決は、複数の鑑定人の意見を基に「発症の原因は不明」と判断。「医師らに責任があったとはいえない」と結論づけた。」


上記報道の件は私が担当したものではありません.
心房中隔欠損症でしょうか.カテーテル手術ではなく外科手術で穴をふさごうとしたのでしょうか.
判決は,術後低酸素脳症を発症した原因が不明という認定で,原因が不明だから回避可能な注意義務も不明,したがって注意義務違反があったとは言えない,という論理なのでしょうか.
複数の鑑定人から原因不明と言われると厳しいですね.

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓
にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ




by medical-law | 2020-05-30 15:35 | 医療事故・医療裁判