《コジ・ファン・トゥッテ》
Così fan tutte, ossia La scuola degli amanti(「女はみなこうしたもの、または恋人たちの学校」)という標題からもわかるように,ロココ趣味の恋愛遊戯の脚本で,不道徳との誹りをうけ,上演が少なかったのですが,20世紀以降再評価されたオペラです.
登場人物は男女各3人で,組み合わせを変えての重唱の美しさが魅力です.
《コジ・ファン・トゥッテ》と言えばカール・ベーム氏,カール・ベーム氏と言えば《コジ・ファン・トゥッテ》です.ちなみに,カール・ベーム氏が弁護士の子で,法律を学んでいました.
《1962年盤は,エリーザベト・シュヴァルツコップ氏,クリスタ・ルートヴィヒ氏,ジュゼッペ・タッディ氏,アルフレード・クラウス氏,ハニー・シュテフェク氏,ヴァルター・ベリー氏とフィルハーモニア管弦楽団&合唱団という豪華メンバーです.圧倒的な評価を受けてきた名盤です.
1974年盤は,グンドゥラ・ヤノヴィッツ,ブリギッテ・ファスベンダー,ペーター・シュライヤー,ヘルマン・プライ,レリ・グリスト,ローランド・パネライとウィーン国立歌劇場合唱団,ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団で,これも豪華な顔ぶれです.吉田秀和氏は,「これは本当に、大変な出来栄え。ベーム一代の最高の成果の一つというだけでなく、20世紀後半におけるモーツァルト解釈を代表する名演に数えるべきものであり、恐らく、20世紀全体を通じてみても、この世紀におけるモーツァルト演奏の何たるかを、永く後世に伝えるに足る演奏というより他ない様なものだろう。」と書いています.
カール・ベーム指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団盤 1974年録音
谷直樹
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