弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

公立病院の医師の処方箋偽造

熊本日日新聞「医師が処方箋偽造、向精神薬を入手 公立玉名中央病院」(2021年2月18日)は次のとおり報じました.

「熊本県玉名市の公立玉名中央病院に勤務する30代の男性医師が、処方箋を偽造して向精神薬「エチゾラム」を自ら入手していたことが18日、同病院への取材で分かった。同病院は危機管理委員会を設置して、事実確認と処分を検討する。
 同病院によると、男性医師は、昨年8月に自身を患者として保険診療でエチゾラム30日分の処方箋を作成。厚生労働省は、医師の自己診断は保険適用外としていることから、男性医師はその後、同じ診療科の同僚医師の名前を勝手に使って署名・押印し、処方箋を訂正して院外の薬局に提出した。男性医師は、処方箋を偽造してエチゾラムを入手したことを認めているという。
 名前を無断使用された医師が気付いて偽造が発覚。同病院を運営する地方独立行政法人「くまもと県北病院機構」の山下康行理事長(65)が問題を把握し、男性医師を口頭で注意したという。男性医師は現在も勤務しており、同病院によると、エチゾラムの投与が必要な症状はみられないという。
 同機構の日車宏明事務部長(60)は、九州厚生局から18日、立ち入り検査を実施するという連絡があったことを明かし、「職員の法令順守を徹底し、再発防止に努めたい」と話した。九州厚生局麻薬取締部は「個別の事案には答えられない」としている。
 エチゾラムは、抑うつや睡眠障害などに効くが、依存性などの副作用がある。市販はされていない。厚労省は2016年10月に麻薬及び向精神薬取締法の規制対象に加え、1回の処方の上限日数を30日としている。(熊川果穂)」

 
具体的な事情は報じられていませんが,口頭注意でよいのでしょうか.
再発防止のため具体的にどのようなことを行うのでしょうか.


谷直樹

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by medical-law | 2021-02-26 13:42 | 医療