弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

《楓図》

白い花を棺に入れ,お別れをしてきました.

故人の勧めで智積院の《楓図》を見たことを思いだしました.
安土桃山時代の絢爛豪華な作品です.
ところが,故人は草木の伸びゆく生命に暗に死をひそませた悲しい作品と感じていました.
線にも構図にもオーラにもすべてに悲しみや無常観があふれている...

《楓図》は智積院の前身である祥雲禅寺の障壁画でした.
3歳で亡くなった鶴松のために秀吉が建立した寺です.

長谷川等伯氏は,息子久蔵氏を亡くし創作意欲を失いかけましたが,鼓舞して描き上げたのが《楓図》です.

たしかに金箔をふんだんに使っていますが,深い悲しみに溢れている作品です.


谷直樹

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by medical-law | 2021-03-28 22:52 | 日常