弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

京都市内の病院,透析事故で患者死亡(報道)

NHK「人工透析の患者死亡 病院は医療事故と認め遺族に謝罪 京都」(2021年4月27日)は次のとおり報じました.

「ことし1月、京都市の病院で80代の男性患者が人工透析を受けた際、血液が大量に流出して意識不明の重体になり、その後死亡していたことが関係者への取材で分かりました。
人工透析の器具の一部がゆるんでいたことが原因とみられ、病院は遺族に謝罪したということです。

関係者によりますと、ことし1月、京都市南区の「○○会○○病院」で、80代の男性患者が人工透析を受けた際、容体が急変して意識不明の重体になり、翌月死亡しました。
病院が調べたところ、血液を体内に戻す際、血液が別の管に入って大量に流出していたということで、担当の看護師が、流出を防ぐための器具が緩んだ状態で、透析を始めたとみられることが分かったということです。
透析を始める際、異常を示す警報が鳴りましたが看護師は警報を切って作業を続け、その後、2度にわたり血圧の測定を促す警報が鳴りましたが、ほかのスタッフも患者の顔色などを確認しただけで異常がないと判断したということです。
病院は医療事故と認め遺族に経緯を説明し、謝罪しましたが、事故について公表していません。
○○会○○病院はNHKの取材に、「コメントすることはありません」としています。

【専門家“重大な事故”】。
今回の事故について、日本透析医会の篠田俊雄 副会長は、「警報が鳴っているのに、それを無視して次の工程に進むことは安全管理上、絶対にやってはいけないことだ。患者さんに声をかけて症状を聞く、血圧を測るなど、警報に正しく対処できなかったので結果的に重大な事故になってしまったのではないか」と指摘しました。
そのうえで、再発防止策について、「血液の回路に不備がある場合は、警報を無視して作業が続けられないように改善することが必要だ。また、透析治療に携わる人は、患者の命にかかわる治療をやっていることを常に念頭に入れて、対応にあたる必要がある」と話していました。

【過去の人工透析事故】。
人工透析をめぐっては、医療スタッフの作業ミスなどで患者が死亡する事故がこれまでも起きています。
このうち、京都大学附属病院では、平成23年、誤った部品を取りつけて透析を行い、50代の男性患者が死亡して、医師2人と看護師1人が業務上過失致死の疑いで書類送検されました。
3人はその後、起訴猶予になりました。
また、日本透析医会が行った平成25年の透析中の医療事故の調査では、回答が得られた全国1700余りの病院や診療所から年間で519件の事故の報告があったということです。
事故のくわしい内容が分かる422件のうち、▼針が抜ける事故が最も多く167件、▼転倒や転落事故が49件、▼血液回路の接続部分がとれてしまう事故が22件などとなっています。
一方で、日本透析医会によりますと、最近は透析機械の安全装置が改善されてきたことや、医療スタッフの安全意識の向上により、人為的なミスによる重大な事故はほとんど起きていないということです。」


上記報道の件は私が担当したものではありません.
鹿児島地裁平成30年5月9日判決はキャップの締めが緩く大量出血死した事案で責任を認めてます.
警報無視は重大な過失にあたるのではないでしょうか.

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓
にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ


by medical-law | 2021-04-27 13:44 | 医療事故・医療裁判