令和2年の医事関係訴訟事件~医事関係訴訟に関する統計から
1.医事関係訴訟事件の処理状況及び平均審理期間
令和2年の医事関係訴訟事件の新受件数が824件と例年並みなのに対し,既済件数が666件とこの20年間で最低の数字となっています.平均審理期間も26.1年と延びています.新型コロナウイルス拡大防止のために審理が止まったことの影響がみてとれます.
2.医事関係訴訟事件の終局区分別既済件数及びその割合
訴訟上の和解53.3%,判決30.5%と最近の傾向通りです.
私が担当した事件では,訴訟上の和解が2件,判決が1件です.統計とほぼ同じです.
3.地裁民事第一審通常訴訟事件・医事関係訴訟事件の認容率
認容率,いわゆる患者側の勝訴率ですが,令和2年は22.2%でした.平成30年18.5%,平成31/令和元年17.0%よりは上昇していますが,低いことには変わりはありません.
4.医事関係訴訟事件(地裁)の診療科目別既済件数
内科174件,外科78件,歯科76件,整形外科73件,産婦人科38件が上位診療科目です.
https://www.courts.go.jp/saikosai/iinkai/izikankei/index.html
谷直樹
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