弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

職員が敷地内で喫煙し不祥事が相次ぐ病院が外部調査委員会を設置(報道)

RKK熊本放送「「不正受給」「処方箋偽造」不祥事多発の病院が外部調査委を設置【熊本】」(2021年10月27日)は次のとおり報じました.

「○○市の「○○病院」は、診療報酬の不正受給など以前から続く不祥事の再発を防止するため外部調査委員会を設置しました。

○○病院は、前身の○○病院だったおととしから不祥事が相次いでいます。
診療報酬を不正に受給したり、医師が処方箋を偽造し向精神薬を不正に入手したりするなど、わかっているだけでも9件に及びます。

さらに今年5月、健康増進法で禁止されているにも関わらず敷地内で職員が喫煙をしていたことも発覚。

「関係者によりますとこの病院の敷地の広場だけでなく、このため、あちらの人目につきにくいスペースでも喫煙する人が目撃されています」(記者)

このため、開設予定だった禁煙外来が延期している問題についても外部調査委員会に諮っていくということです。

○○理事長は「相次ぐ不祥事に対して忌憚のない意見を出してもらい、半年を目途に再発防止に向けた提言を頂きたい」としています。」



NHK「不祥事続きの○○病院 外部専門家の調査委が初会合」(2021年10月26日)は次のとおり報じました.

「○○市にある「○○病院」は、診療報酬の過大受給や医師が処方箋を偽造するなど、不祥事が相次いだことを受け、再発防止策を検討するための外部の専門家でつくる調査委員会を設置し、25日、初会合を開きました。

○○市にある○○病院は、○○病院と○○医療センターを統合して、ことし3月に開業した病院で、統合前の○○病院では、診療報酬の過大受給や元理事長の研究費の私的流用、それに医師が処方箋を偽造するといった不祥事が3年前から相次いで発覚しました。

これを受けて病院は、弁護士や医師など外部の専門家5人でつくる調査委員会を設置し、25日夜、初めての会合を開きました。

会合で、○○病院の○○理事長は「これまで起きた、いくつもの不祥事を検証し、今後こういったことが起こらないようにするには、どうしたらいいか、話し合っていただきたい。詳細を解明し、再発防止に向け取り組みたい」とあいさつしました。

このあと、会合は非公開で行われ、病院によりますと、調査委員会は今後、半年間をめどに不祥事の事実関係の確認を行って再発防止策をとりまとめ、結果を公表する予定だということです。」



病院の「外部調査委員会設置に関するお知らせ」は以下のとおりです.

「平成 30(2018)年以降連続して発生しております不祥事については、その都度、危機管理委員会等によって不祥事の全容と詳細を解明し、再発防止に向けた改善に取り組んできたところです。
しかし、令和3年6月30 日開催の「令和3 年第3回○○市○○町病院設立組合全員協議会」において、連続する不祥事に対して外部専門家による調査の必要性について質問がありましたこと等を踏まえ、不祥事が連続する状況についての分析と対策のため、外部の専門家5 名(弁護士1 名、公認会計士1 名、医師2名、ジャーナリスト1 名)に委員職を委嘱し、外部調査委員会を設置することといたしました。

1.外部調査委員会の活動内容について委員会は、理事長の諮問に基づき次に掲げる事項について、独立して調査審議し、その結果を理事長に答申する。
(1) 不祥事の事実関係の確認その他の実態把握に関すること。
(2) 不祥事の再発防止策の提言に関すること。
(3) 前2 号に定めるもののほか理事長が必要と認める事項。

2.外部調査委員会の調査報告書は適宜開示することといたします」



原因究明と実効的な再発防止策がとられることを期待します.

谷直樹

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by medical-law | 2021-10-27 01:58 | 医療