弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

肝生検後の乳児出血死で裁判上の和解(報道)

神奈川新聞「11カ月の女児死亡医療事故 遺族と横浜市東部病院が和解」(2022年3月26日)は,次のとおり報じました.

「腹部に針を刺し肝臓の組織の一部を採取する検査(肝生検)を受けた生後11カ月の女児が、検査後に死亡したのは病院側のミスが原因だったとして、両親が横浜市東部病院(横浜市鶴見区)を運営する社会福祉法人「済生会」に約9200万円の損害賠償を求めた訴訟は25日までに、横浜地裁(山田真紀裁判長)で和解が成立した。病院側が両親に解決金を支払うなどの内容で、和解は18日付。

 和解金額は明らかにしていないが、原告側の弁護士は「損害賠償請求額に近い金額」と説明した。

 女児は2010年9月に同病院で肝生検を受けた。原告側は、検査後に脈拍数や呼吸数の異常に加え、手足の冷えや唇が青紫色になるチアノーゼが確認されたのに、病院側が適切な対応をせず、女児が死亡したと主張。死因は肝生検に起因する出血死だったことが司法解剖で明らかになったとし、病院側の術後管理の不備を訴え、17年10月、提訴に踏み切った。

 病院側は、「ミトコンドリア肝症」という特殊な疾患で容体が急変し死亡したとして、過失を否定していた。

 神奈川県警は19年11月、主治医だった男性医師と検査後の管理を担当した別の男性医師を書類送検した。地検は同年12月、二人を不起訴処分としたが、検察審査会が主治医だった医師を不起訴不当と議決。地検は20年8月、再び不起訴処分とした。

 同病院は「大切なお子様を亡くされたご家族に心よりお悔やみ申し上げ、ご心労をおかけしたことを心よりおわびする。地域の皆様がより安心して医療を受けられるよう、一層努める」などのコメントを出した。 」

テレビ神奈川「肝臓検査後に乳児死亡 両親が病院側と和解 横浜」(2022年3月25日)は,次のとおり報じました.

「2010年に横浜市内の病院で乳児が肝臓検査後に死亡し、両親が病院側に対し対応に問題があったなどとして損害賠償を求めていた裁判で、和解が成立しました。

訴状などによりますと、当時生後11カ月の中島莉奈ちゃんは2010年9月、横浜市鶴見区の済生会横浜市東部病院で、「肝生検」と呼ばれる肝臓の検査を受けた後に、肝臓からの出血が原因で死亡しました。
莉奈ちゃんの両親は2017年、治療後の対応に遅れがあったなどとして病院を運営する法人に対しおよそ9200万円の損害賠償を求める訴えを横浜地裁に起こしていました。

2019年には県警が当時の担当医と研修医の男性を業務上過失致死の疑いで書類送検しましたが、横浜地検は2人を不起訴処分にしていました。

莉奈ちゃんの母
「解決する一つのきっかけであり、また次に乗り出すために必要だということで和解した」

莉奈ちゃんの父
「あきらめの和解であって、これ以上相手側に何か言っても何の進展もない」

会見した両親と代理人の弁護士によりますと和解は3月18日付けで、病院側が解決金を支払うことで合意。

解決金の額は明らかにしませんでしたが、損害賠償の請求に近い額ということで、弁護士は「病院側の責任が認められたと考える」と話しました。

病院を運営する法人は「心労をおかけしましたこと、心よりおわび申し上げます」とコメントしています。」

この件は私が担当したものではありません.

谷直樹

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by medical-law | 2022-03-30 10:34 | 医療事故・医療裁判