弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

時効完成直前に送検(報道)

産経新聞「腹部を不適切に切開 女性患者死亡 男性医師を書類送検 時効直前 警視庁」(2022年5月20日)は、次のとおり報じました.

「北区の医療機関で平成29年、女性患者=当時(46)=の腹部の一部を不適切に除去する手術などを行い、傷を負わせたとして、警視庁捜査1課は20日、業務上過失傷害の疑いで、執刀した男性医師(69)を書類送検した。女性はその後、死亡した。

業務上過失傷害罪の公訴時効(5年)が迫る中、警視庁は資料の検証や医学専門家の意見から、医師の手術は不適切だと判断した。
捜査1課によると、書類送検容疑は平成29年7月と10月、同じ医療法人社団が運営する北区と足立区の医院で、左足の浮腫の治療が必要な女性に適切な検査を行わず、医学的根拠が乏しいまま左腹部の脂肪を除去したほか、左足を切開し、傷を負わせたとしている。
捜査関係者によると、女性は23年ごろから看護師としてこの医院に勤務、24年から約5年間、治療も受けていた。その間に浮腫を発症し、足の甲やふくらはぎなどを切開したほか、足への体重の負担を軽減する名目で、腹部の脂肪除去手術も実施されていた。
29年10月の術後に体調が悪化し、女性は転院先の病院で死亡。女性の親族から相談を受けた警視庁が捜査を進めていた。」


日テレ「女性患者に“不適切手術”…その後死亡 男性医師を書類送検」(2022年5月20日)は、次のとおり報じました.

「5年前、勤務先の東京都内の病院で40代の女性患者に対し切開を伴う不適切な手術をし、ケガをさせたとして、69歳の男性医師が警視庁に書類送検されました。女性はその後、死亡しています。

警視庁によりますと、書類送検された69歳の男性医師は2017年7月、北区にある勤務先の病院で足のむくみをとるために訪れた40代の女性患者に対し、本来行うべき検査をせずに腹部を切開する脂肪除去手術を行ったほか、別の病院に勤務していた10月にもこの患者の足を切開する手術を行い、ケガをさせたとして業務上過失傷害の疑いがもたれています。女性は同じ年に死亡しています。
警視庁は複数の専門家の意見などから女性の症状であれば、手術の必要はないのに、医学的根拠が乏しいまま外科手術していたと判断したということです。
警視庁は男性医師の認否を明らかにしていません。」


朝日新聞「足のむくみ治療で腹部手術は「不適切」 業過致傷容疑で医師送検」(2022年5月20日)は次のとおり報じました.

「足のむくみの治療の手段として患者の腹や足を切開する手術を行ったのは不適切だったとして、警視庁は20日、東京都北区の男性医師(69)を業務上過失傷害容疑で書類送検し、発表した。同庁は医師の認否を明らかにしていない。

 捜査1課によると医師は2017年7月、勤務する東京都内の医院で、左足のむくみを抱える40代女性に対し、適切な検査を実施しないまま腹部の脂肪除去手術を行い、全治不明のけがを負わせた疑いがある。また同年10月には、むくみが解消しないうえ全身の状態が悪化したこの女性に対し、同様に左足を切開する手術をした疑いもある。

 同課は、男性医師が本来は超音波検査やCT(コンピューター断層撮影)検査などによってむくみの原因を特定しなければならないのに、それをせずに手術したことを問題視。複数の医学有識者から2回の手術について「医学的根拠が乏しく、医療水準を逸脱した行為」との意見を得たとして、治療法として手術を選んだことは不適切だったと結論づけた。

 女性はこれらの手術を受けた後、17年中に死亡した。同課は手術と死亡の因果関係について明らかにしていない。」

上記報道の件は私が担当したものではありません.
時効完成直前に送検されても、検察にとっては起訴までの時間がたりないのではないでしょうか.

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓
にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ


by medical-law | 2022-05-23 14:37 | 医療事故・医療裁判