弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

新型コロナウイルスワクチンによる腋窩神経損傷で市が賠償(報道)

毎日新聞「ワクチン集団接種で賠償 神経損傷の男性に 滋賀・草津、全国初」(2022年6月28日)は次のとおり報じました.

「滋賀県草津市の新型コロナウイルスワクチンの集団接種を受けた同市の60代男性が、接種の影響で神経を損傷したとして、市が約30万円の賠償金を支払ったことが判明した。同様の事例は全国初という。

 市によると、男性は昨年6月13日、○○病院で米ファイザー社製のワクチンを左腕に接種。翌日から左腕の痛みが続き、注射針が神経に接触したことによる「左腋窩(えきか)神経損傷」と診断された。男性は現在もしびれは残るものの、日常生活に支障はないという。今年6月に市が男性に治療費や休業補償費など30万9543円を支払う示談がまとまり、27日の市議会で承認された。

 市ワクチン対策室の担当者は「新型コロナワクチンのような筋肉注射の場合、まれに起こり得る事案。接種行為に問題はなかったが、医療従事者に一層の注意を促したい」と話した。【礒野健一】」


上記報道の件は私が担当したものではありません.
新型コロナワクチン筋肉注射による神経損傷が生じました.腋窩神経損傷は橈骨神経損傷より軽いですが、できるかぎり回避すべきでしょう.

中部日本整形外科災害外科学会雑誌掲載「ワクチンの筋肉注射手技の国内における問題点:末梢神経損傷および SIRVA について」

谷直樹

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by medical-law | 2022-07-04 05:53 | 医療事故・医療裁判