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弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

手術時のビデオ復元で、医師と技師の虚偽判明(報道)

千葉日報「【速報】無資格縫合「1針」は虚偽、実は複数針 手術ビデオ復元で判明 千葉市立海浜病院 市長陳謝「市民の信頼裏切った」」(2022年7月14日)は次のとおり報じました.

「千葉市立海浜病院(美浜区)が昨年行った手術で、医師資格を持たない臨床工学技士が執刀医の指示で患者の皮膚を縫合していた問題で、神谷俊一市長は14日の定例記者会見で、手術時のビデオを復元し確認したところ技士は複数針縫っていたことが判明したと明らかにした。病院は6月29日の記者会見で、関係者の説明が食い違っているのに「技士が縫ったのは1針」と説明。病院の説明が事実と異なっていたことについて神谷市長は謝罪した上で、改めて関係者に聞き取りなどの調査を行うとした。

 病院によると、今年1月に匿名の情報提供を受け調査した際、執刀医と技士は「1針分を縫った」と説明。手術に立ち会った看護師らの証言と食い違いがあったにもかかわらず、6月の記者会見で執刀医らの言い分通り「1針」と発表した。録画していた手術中のビデオはデータが破損し再生できないとしていた。

 記者会見後に報道機関から指摘を受けた病院事務局が今月6日にビデオのデータを修復アプリを使って復元。約30~40分の音声のない映像で、技士が縫合したのは1針にとどまらないことが分かった。縫った詳しい針数は調査中。

 海浜病院は医療事故に備え、大半の手術を録画し、5年ほど保存することになっている。問題の手術のデータが破損していた原因は不明としており、執刀医と技士は病院の聞き取りに「消していない」と主張。データの保管場所は病院関係者であれば事実上、自由に出入りできるという。

 神谷市長は会見で「事実と異なる説明をしたことは間違いなく、市民の信頼を裏切り心からおわびする」と謝罪。関係者への聞き取りなど改めて事実関係を調査し、公表する意向を示した。病院も取材に必要であれば外部の有識者も交えた医療事故検討委員会を設置し、執刀医と技士に改めて処分を下す可能性もあるとした。

 病院によると、昨年7月に行ったペースメーカーの交換手術で、左側胸部を縫合する際、執刀医が技士に「少し縫合してみるか」と声をかけた。技士は何度か針を刺したがうまく縫合できず、結局、執刀医が縫合した。患者にけがなどはない。執刀医と技士は4月28日付で訓告の処分となっている。」


上記報道の件は私が担当したものではありません.
誰かがこの手術動画を再生できなくしたが、修復アプリで修復したところ、技師が縫ったのは一針という医師と技師の説明が虚偽と判明したわけです.


【追記】
NHK 「千葉 無資格の技士が胸の縫合手術 調査にも虚偽説明で減給処分」(2022年8月26日 )は、次のとおり報じました.

「千葉市の市立病院で、医師の資格がない臨床工学技士が縫合手術を行っていた問題で、この技士は病院の調査に対し、1針しか縫っていないと説明していましたが、実際にはおよそ10針も縫っていたことがわかりました。
市はうその説明を行ったなどとして、この技士と縫合を指示した医師を減給の懲戒処分にしました。

千葉市立海浜病院では、去年7月に行われたペースメーカーの交換手術で、医師の資格を持たない臨床工学技士が、患者の胸の縫合の一部を行っていたことがわかり、ことし6月、47歳の臨床工学技士と、手術を担当した45歳の医師が訓告処分を受けています。

患者に、けがはありませんでした。

この技士は、病院の調査に対し、1針しか縫っていないなどと説明していましたが、その後、データが失われたとしていた手術を撮影した動画が復元できることがわかり、病院が確認したところ、11分間にわたりおよそ10針を縫合していたことが新たにわかったということです。

また、医師は当初、「よく覚えていない」などと説明していましたが、技士に対して、縫合するよう指示していたことを認めたということです。

このため千葉市は、うその説明を行うなどして病院への信用を失墜させたとして、26日に臨床工学技士と医師の2人を、減給10分の1、1か月の懲戒処分にしました。
病院を統括する千葉市の寺井勝病院事業管理者は「前回の会見で、事実と異なる内容を発表して市政への信頼を損なう結果となり、心からおわび申し上げます」と謝罪しました。」


谷直樹

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by medical-law | 2022-07-15 01:37 | 医療