夏休み明けの子どもたち
9月1日は子どもの自殺が最も多い日です。
TBS「夏休み明け「9月1日」の “子どもの自殺” をなくせ 精神科医は訴える「相談することは恥ずかしいことではない」は、岡山県自殺対策推進センター佐藤俊介医師へのインタビューを掲載しています。
また、子どもの新型コロナウイルス感染症も心配です。
「小児における新型コロナウイルス感染症の課題について」(2022 年 6 月 1 日)は、「軽症者が圧倒的多数とはいえ、熱性けいれん、クループなどの合併症が目立ち始め、また極めて少数ながら入院患者や、死亡例も出ている(2022 年 5 月 10 日時点の厚労省の集計で、10 歳未満 6 例、10 代 8 例)。」と記述しています。
「文科省の学校における衛生管理マニュアル等には子どもたちの健やかな学びの継続を最優先に、地域一斉の臨時休業については慎重な検討を求めるとともに、オミクロン株の特性等を踏まえ、臨時休業等に関する対応方針を見直し、あわせて教育活動の継続のため、基本的な感染対策の徹底に加え、感染拡大局面において対策を強化・徹底するとある。この考え方は従来の我々の考え方と一致するものである。
なお、コロナ禍の子どもたちの心の問題がクローズアップされており、様々な不定愁訴で苦 し ん で い る 子 ど も た ち の 数 が 明 ら か に 増 え て い る
(https://www.ncchd.go.jp/center/activity/covid19_kodomo/index.html#3tab)。何よりそういう子どもたちが増えないような対応が必要だが、苦しんでいる子どもたちをサポートする体制が不十分である現状も変えるべきである。」と記述しています。
「オミクロン株の感染は小児においても成人と同様に以前の変異株より軽症化していることが報告されている一方で、香港におけるオミクロン系統株 BA.2 の流行で急性脳症 2 例を含む死亡例が 4 名報告された。わが国においても発生動向調査において急性脳炎脳症の報告が散見されている。第 6 波においては熱性痙攣の症例も増えていることが小児科の間では話題となっているが、一般的に熱性痙攣も急性脳症も欧米と比べて日本を含む東アジアでは多いことから、わが国の小児においてオミクロン株の感染が決して軽視できない可能性には留意すべきである。軽症であっても、リスクに応じて確実なフォローアップ体制が必要な所以である。」と記述します。
さらに、小児 COVID-19 関連多系統炎症性症候群(MIS-C/PIMS)も気になるところです。
日本小児科学会、日本小児感染症学会など5学会の小児COVID-19関連多系統炎症性症候群(MIS-C/PIMS)診療コンセンサスステートメント」(2021年5月19日)は、「国内における小児新型コロナウイルス感染症(coronavirus disease 2019, COVID-19)症例は多 く の 場 合 、 無 症 状 か 軽 症 で あ る が 、 一 部 小 児 多 系 統 炎 症 性 症 候 群 ( multisystem inflammatory syndrome in children (MIS-C)/pediatric inflammatory multisystem syndrome (PIMS))を続発する症例が散見されている。同症は新しい疾患概念であり、診断が難しく治療法は定まっていない。その一方で、病態は多系統にわたり集学的な医療が必要であることが明らかになりつつある。」と記述します。
谷直樹
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