弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

大阪地裁令和4年9月13日判決、大学病院の医療過誤で四肢まひの重度障害を負った事案で約4400万円の支払いを命じる(報道)

時事通信「大阪市立大病院に4400万円賠償命令 医療過誤で男性四肢まひ 地裁」(2022年9月13日) は、次のとおり報じました。

「2015年に大阪市立大付属病院で整形外科手術を受けた男性=当時(80)=が、医療過誤により四肢まひの重度障害を負ったとして、遺族が約6200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が13日、大阪地裁であった。

 冨上智子裁判長は医師の過失を認め、病院を運営する公立大学法人大阪に約4400万円の支払いを命じた。

 判決によると、男性は15年12月、自宅階段から転倒して首を骨折。首を固定する手術を受けたが、誤った方向にねじが3本挿入され、神経の通り道を損傷した。その後、ねじを入れ直す手術が行われたものの脊髄が圧迫され、四肢まひの障害を負った。17年1月に心不全で死亡した。

 冨上裁判長は、ねじを入れる部分や角度が明らかに誤っており「基本的な手法に従っていないと評価される」と指摘。医師が手術中に神経状態を観察する機器の使用を怠ったことも過失と認めた。」



NHK「旧大阪市立大学病院の手術ミスで重い障害 賠償命令 大阪地裁」(2022年9月13日)は、次のとおり報じました。

「大阪市の公立病院で7年前(平成27年)、当時80歳の男性が首を固定する手術を受けた際、脊髄を損傷し両手足がまひする重い障害が残ったとして、家族が病院側を訴えた裁判で、大阪地方裁判所は手術でミスがあったと認め、4400万円余りの賠償を命じました。

7年前、転落事故で首を骨折した当時80歳の男性が、大阪・阿倍野区にある旧大阪市立大学、現在の大阪公立大学医学部附属病院で、首を固定する手術を受けた際、医師が金属のスクリューを挿入する方向を誤ったため2度にわたって手術が行われたうえ、神経機能のモニタリングが行われなかった結果、脊髄を損傷し両手両足がまひする重い障害が残ったとして、大阪市内に住む男性の家族が訴えを起こしていました。
13日の判決で、大阪地方裁判所の冨上智子 裁判長は、「手術で首に挿入したスクリューの方向は誤っており、執刀医の過失によるものだ。手術中のささいな操作によって患者の脊髄に損傷を生じさせる可能性があるため、当時、神経機能のモニタリングを行うべきだった」と指摘し、病院を運営する公立大学法人大阪に慰謝料など4400万円余りの賠償を命じました。
原告の代理人の山下真 弁護士は「医療機関の過失に当たると認められ、本来であれば、病院側がみずから公表すべき事故がようやく明らかになった」と話していました。

【病院“精査し検討”】
大阪公立大学医学部附属病院は「判決文をまだ受け取っておりません。受け取りしだい、内容を精査のうえ、今後について検討してまいります」とコメントしています。」



毎日新聞「ねじの挿入方向誤り両手足まひ、大阪公立大病院に賠償命令 地裁判決」(2022年9月14日)は、次のとおり報じました。

「大阪市立大(当時)の医学部付属病院で2015年、大阪市の男性(当時80歳、17年死去)が頸椎(けいつい)の手術を受けた後に両手足まひの後遺症を負ったのは、医師のミスが原因だとして、男性の妻(80)が大学を運営する公立大学法人大阪に約6200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が13日、大阪地裁であり、冨上智子裁判長は大学側に約4400万円の賠償を命じた。

 判決は、頸椎を固定するためのねじを入れる場所や角度が一般的な手法と異なっていたとして、担当医師の過失を認めた。さらに、ねじを入れ替えるための2回目の手術で、両手足のまひが生じたと指摘。1回目の手術でねじの挿入方向を誤ったため、2回目の手術が必要になったとして、手術ミスとまひとの因果関係も認定した。

 判決によると、男性は15年12月、自宅の階段から転落し、頸椎を骨折。付属病院で2度の手術を受けた後、両手足にまひが出て身体障害1級と認定された。

 大阪公立大医学部付属病院は「判決を受け取り次第、内容を精査の上、検討したい」とのコメントを出した。【山本康介】」


上記報道の件は私が担当したものではありません。
判例雑誌等に掲載されたら、是非読みたいと思います。


谷直樹

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by medical-law | 2022-09-15 00:32 | 医療事故・医療裁判