術中の大量出血死2件が医療事故にあたるか、県が病院に再検討を指導
東海中央病院で、2016年2月に60歳代の患者が、肝臓がんの一部切除術中に大量出血により死亡しました。
2022年2月には、70歳代の患者、同様に肝臓がんの一部切除術中に大量出血による死亡しました。
執刀医は、同じ外科医です。
同病院は、この2件の術中大量出血死について、リスクのある手術であることを患者や家族に説明したので、予期せぬ死亡ではない、医療事故にあたらない、と判断しました。
岐阜県は、2022年10月、同病院に立ち入り検査を行いました。
カルテには事前の死亡リスク説明の記載がないことから、同年12月に医療事故に当たる可能性がないかを再検討して報告するよう指導しました。
同病院は、県の指導に従って手続きに問題がなかったかを再検討するそうです。
私は、肝臓一部切除術中の大量出血死は、仮にそのリスクを説明していても、医療事故にあたると考えますが、いずれにしろ、再検討の結果に注目したいと思います。
なお、私は、他の病院での肝臓がんの一部切除術中の大量出血死の裁判を担当していますが、上記2件は担当していません。
岐阜新聞「岐阜県、東海中央病院に行政指導 患者死亡の手術2件、医療事故かの判断手続きで再検討求める」(2023年1月12日)御参照
谷直樹
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