弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

人工呼吸器のチューブが抜け男児が重度の低酸素脳症に陥ったとして両親が大学病院を提訴(報道)

7か月の男児が肺炎で大学病院に入院し気管に人工呼吸器のチューブを挿入していたところ、看護師らが男児を持ち上げて体の向きを整えた際、チューブが抜け、看護師らは、チューブが抜けたことを認識していたがすぐに医師を呼ぶなどの対応をしなかったため男児が約30分間にわたり心停止状態となり、重度の低酸素脳症に陥ったと男児の両親は主張し、2023年3月7日、約1億7000万円の賠償を求め、名古屋地裁に提訴した、とのことです。
また、両親は看護師ら3人を業務上過失致傷容疑で愛知県警に刑事告訴している、とのことです。
男児は現在も入院していることから刑事告訴や提訴に踏み切れなかったが、刑事、民事ともに時効の5年が迫り、両親は告訴・提訴を決意したとのことです。

この件は、私が担当したものではありません。
報道されていない重要な事情があるように思います。
人身損害についての民事の消滅時効は、民法改正により5年となっています。

読売新聞 「人工呼吸器のチューブ抜け30分間心停止状態、男児の意識戻らず…両親が病院を提訴」(20023年3月8日)御参照

谷直樹

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by medical-law | 2023-03-08 09:28 | 医療事故・医療裁判