弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

医療安全情報No.198 「MRI検査室への磁性体(金属製品など)の持ち込み(第3報)」(2023年5月)

医療安全情報No.198 「MRI検査室への磁性体(金属製品など)の持ち込み(第3報)」(2023年5月)は、医療者が磁性体(金属製品など)の有無を確認したにもかかわらず患者が磁性体を身に着けたままMRI検査室に入室した事例をあげています。
○診療放射線技師から「金属はないか」と聞かれた際、患者は補聴器を金属とは思わず、伝えなかった
○診療放射線技師は患者のマスクを確認し、ノーズワイヤーのないマスクを渡したが、患者は交換していなかった
○看護師が磁性体の有無を確認した際、患者は磁気ネックレスがMRI検査室に持ち込めないものだと認識しなかったため、伝えなかった
○診療放射線技師が患者に磁性体の有無を確認した際、患者はアンクルウェイトを着けていることを忘れ、伝えなかった
○診療放射線技師と看護師が湿布やカイロの貼付の有無を確認した際、患者はカイロを貼っていることを忘れ、「何もない」と答えた


チェックリスト、問診による確認、金属探知機による確認でも万全ではないようです。
患者に金属という認識がない、身につけていることを忘れている、という可能性も念頭におかねばならないようです。

谷直樹

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by medical-law | 2023-05-23 00:00 | 医療事故・医療裁判