弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

神戸地裁令和5年8月4日判決、看護師らは生体モニターによる確認を怠った注意義務違反(過失)と死亡との因果関係を認め約2890万円の支払いを命じる(報道)

統合失調症などを患って神戸大病院に入院していた男性が平成29年5月31日午後2時過ぎに容体が悪化し呼吸が停止し約2時間後に死亡しました。
神戸地裁令和5年8月4日判決(裁判長後藤慶一郎)は、看護師らは生体モニターによる確認を怠った注意義務違反(過失)と死亡との因果関係を認め、神戸大学に約2890万円の支払いを命じたとのことです。
なお、この件は私が担当したものではありません。兵庫県弁護士会の先生が担当されています。

呼吸が苦しくなった原因、死亡原因については報じられていませんが、前日に舌根沈下が確認させていたことなどから、結果回避可能な事案なのでしょう。
生体モニターによる確認を怠った注意義務違反(過失)と結果との因果関係はよく問題になりますので、この判決が判例雑誌等に掲載されたら読みたいと思います、

産経新聞「患者死亡で神戸大に賠償命令、過失認める 神戸地裁」(2023年8月4日)御参照

神戸新聞「統合失調症の入院男性が呼吸停止死 「観察怠った」過失を認定、神戸大に2900万円賠償命令」2023年8月4日)御参照

谷直樹

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by medical-law | 2023-08-07 10:16 | 医療事故・医療裁判