弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

若手医師の時間外労働と自死

2022年5月17日に26歳で自死した神戸の医師が自己申告していた残業時間はほとんどなかったそうですが、西宮労働基準監督署によると時間外労働は月207時間に上り、3か月平均でも185時間だったそうです。
若手医師に必要な「自己研さん」の時間は労働時間に含まれないとされています。
川人博弁護士は「若手医師は仕事に不慣れなのに業務量が多く、上司に業務過多を主張できないケースも多い。自己研さんと労働の境界はあいまいで、来年から規制が導入されても、骨抜きにされる可能性がある。業務量に対して医師の数が十分か、病院だけでなく、国全体で考える必要がある」とコメントしています。そのとおりと思います。

読売新聞「過労自殺した若手医師、「限界です」両親へ遺書…病院側は長時間労働の指示否定」(2023年8月17日)御参照

読売新聞「専攻医が過労自殺、院長「過重労働させた認識ない」…自己研さん時間で労基署と「見解相違」」(2023年8月17日)御参照

【追記】
NHK「神戸の病院医師自殺 遺族が会見「病院は労務管理していない」」(2023年8月17日)御参照

谷直樹

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by medical-law | 2023-08-17 09:32 | 医療