弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

国立病院、内頸静脈への血液透析用カテーテルの挿入の際に多量の出血を生じ、十分な対応ができず5歳男児が死亡した事例を公表

国立成育医療研究センター病院は、2023年9月28日、「国立成育医療研究センターにおいて発生した医療事故について」を公表しました。

「事故の概要

患者様は5歳男児です。末期腎不全の治療に必要な血液透析のため内頸静脈への血液透析用カテーテルの挿入を試みたところ、患者様に出血性ショックが生じ、蘇生術、輸血を実施しましたが、患者様は意識が回復しないまま18日後に亡くなられました。

事故の原因

血管確保の際、右心室に挿入されたガイドワイヤーが手技上の問題で破損し抜去不可能となり、処置を試みている間にシース(筒状の管)から生じた多量の出血に対して十分な対応ができませんでした。

再発防止策

類似例の発生防止のため、血液透析カテーテルを含めた中心静脈カテーテル挿入時におけるリスクを軽減し、患者様の安全の推進を図ることを目的として、当センターにおける「中心静脈カテーテル挿入に関する指針」を策定し、管理体制を整備いたしました。また、実施にあたり困難が予測される患者を想定した人員体制等の整備も行いました。」



上記医療事故の件は、私が担当したものではありません。

谷直樹

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by medical-law | 2023-09-30 13:32 | 医療事故・医療裁判